フィールドワーク 2017年度

テーマに即して現場を訪れ、社会の実情を体験して学ぶ。
多様に変化する社会構造を知り、その中にある課題の解決に向けての提言をめざすため、本学科では、さまざまな仕事や経済活動などの現場に赴き、体験から学ぶフィールドワークを重視し積極的に実施しています。現場では仕事の過程を見学するほか、そこで活躍する人々との交流や調査・研究を通して、机上では得ることのできない成果を得ています。

フィールドワークの主な実績

「卒業研究Ⅱ」

担当者:大西秀之 教授
期間:2018年1月12日(金)~1月15日(月)
場所:鹿児島県奄美大島・加計呂麻島
クラス:卒業研究Ⅱ(20名)

鹿児島県の奄美大島と加計呂麻島で、昨年に引き続き卒業年次のゼミ生のフィールドワークを実施しました。今回のテーマは、UNESCO世界遺産の登録申請が推進されている、同地域の景観を巡る現状と課題を実体験を通して検討することでした。
まず初日は大島北部を周遊し奄美の自然から文化までの概要を把握しました。
2日目は、大島中部に位置する住用村のマングローブ林周辺地域でエコツーリズムを体験しました。干潮時間に合わせたマングローブでのエクスカーションやモダマの森での観察などを行う一方で、現在奄美大島が直面している環境問題などのレクチャーも実地で受けました。その後、鹿児島大学奄美分室を訪問し、当該施設駐在の教員三名の方から奄美群島のサンゴ生態系、野生物保護、先史文化などをテーマとした講演を行っていただき、学術的知見を得ることによって実体験を再考する機会となりました。
3日目は、加計呂麻島を訪問し当該地域の自然景観や戦跡などの文化的景観の見学も行いました。また加計呂麻島展示・体験交流館で、現地で環境保護や文化財保護の取り組みをされている移住者の方に講演を行っていただきました。そして、加計呂麻島展示・体験交流館で公開セミナーを開催しました。
なお各講演・レクチャーでは、単に受け身で聴講・体験するだけでなく、参加学生から積極的に質疑応答を行い可能な限り議論を深めることを試みました。この結果、今回のフィールドワークは、参加ゼミ生の積極的な姿勢で想定以上の充実したものになりました。
フィールドワークの目的と意義は、実体験でしか得ることのできない学びにあります。そういった意味で、今回もその目的と意義は十二分に達成できたと評価しています。

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