フィールドワーク

テーマに即して現場を訪れ、社会の実情を体験して学ぶ。
多様に変化する社会構造を知り、その中にある課題の解決に向けての提言をめざすため、本学科では、さまざまな仕事や経済活動などの現場に赴き、体験から学ぶフィールドワークを重視し積極的に実施しています。現場では仕事の過程を見学するほか、そこで活躍する人々との交流や調査・研究を通して、机上では得ることのできない成果を得ています。

フィールドワークの主な実績

2023年度

被災地救援活動にあたった人々への理解を深める名古屋フィールドワークを実施

日時:2024年3月5日(火)
授業:「応用演習Ⅱ」
担当:山下智子 教授

「応用演習Ⅱ」の学びの一環として、山下ゼミの学生13名が名古屋でフィールドワークを行いました。社会システム学科ライフデザインコースに属する本ゼミは、「宗教的観点から考える現代社会・ライフデザイン」をテーマにしています。今回は能登半島地震の被災地へと思いを馳せつつ、キリスト教精神がどのように個人の生涯や思想、さらには「濃尾地震時の被災地救援活動」やそのための「連帯・共働」に生かされたについて理解を深めることを目指しました。

フィールドワークのハイライトは、「金城学院高校」をおたずねしたことです。金城学院と同志社は教派的な背景は異なりますが、共に女性の教育が軽んじられていた明治時代にキリスト教の女学校として創立された歴史を持ち、大きな被害をだした濃尾地震が起こった際には、両校の関係者が協力しての救援ために働いた歴史もあります。金城学院高校のそばには、かつて石井十次とウィンビッシュ宣教師らが協力してできた「名古屋震災孤児院」がありました。またそれらの舞台となった名古屋の町について理解を深めるため、「名古屋城」や「徳川美術館」なども訪れました。

金城学院高校では、野々垣校長や堀田先生をはじめ4名の先生方が温かく歓迎してくださり、学校の歴史についてレクチャーを受け、奇しくも同志社と同名同時期に建てられた登録有形文化財の「栄光館」を見学するなどしました。またその際に、同志社同窓会のお力添えもあり、お近くの同窓生・澤田さんが交流に加わってくださったほか、金城学院高校にも同窓生の先生がおられ急遽同席してくださったこともあり、キリスト教精神に裏打ちされたとても豊かな絆を確認することができました。

あいにくの冷たい雨の降る一日でしたが、そんな中でも早咲きの桜が美しく咲いており、学生たちは4月からの卒業研究とさらにその先の将来にむけ、それぞれらしく花開く大きな力を見出したようです。

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「水都大阪アカデミア発表会にて「天神橋筋商店街の人とつくる・水辺のシェアダイニング」のプロジェクトを報告」

【日程】2024年2月20日(火) 
【授業】応用演習Ⅱ
【担当】日下菜穂子 教授

本学科の日下菜穂子ゼミ3年次生が、水都大阪アカデミアに参加し、「天神橋筋商店街の人とつくる・水辺のシェアダイニング」のプロジェクトについて発表を行いました。

水都大阪アカデミアは、関西の複数の大学と連携し、水都大阪に係る歴史・文化を学び、水の回廊を中心とする課題を掘り下げ、学生ならではの視点で水都大阪の魅力を発見・発信する組織です。今回の発表会では、7大学の学生が各プロジェクトの成果を報告しました。

今回日下ゼミ生が発表したプロジェクトの成果報告は、食の街、大阪水辺エリアの魅力発掘・発信に取り組んだ「水辺のシェアダイニング」プロジェクトに関するものです。集団的な幸福感を心理学の立場から学んでいるゼミ生たちは、エリアの人たちと食を通じて「街への想い」に共感するしくみとして、街の人たちのおすすめの食材を集めて、オリジナルの料理をみんなでつくる「水辺のシェアダイニング」を実施。発表会では、プロジェクト実施の様子をまとめた動画や食べ物の映像などを交えながら、臨場感たっぷりの報告を行いました。プロジェクトで作成した「水辺のシェアダイニング・レシピ集」も配付し、集まった食材の面白さや、オリジナルレシピのユニークさへの賞賛の声とともに、「天神橋筋商店街に行ってみたくなった」など、たくさんのコメントが寄せられました。

発表会の最後には、プロジェクトに対し、水都大阪アカデミアから表彰状が授与されました。

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「伊勢神宮・鳥羽水族館でのフィールドワークを実施」

日時:2024年2月4日(日)
場所:三重・伊勢神宮、鳥羽水族館
授業:卒業研究Ⅱ
担当:張 瑋容 准教授

4年次生13名が、卒業前の最後のフィールドワークを実施しました。3年次は京都市内でローカルなおすすめスポット地図の作成を目的に、叡山電鉄沿線を回りましたが、今回は日本全国ないし世界的にも有名な観光地、伊勢神宮を訪れました。コロナ感染状況も落ち着き、外国人観光客が戻りつつある中で、伊勢神宮も大勢の国内外の観光客で賑わっているのではないかと予想していましたが、実際に訪れてみたところ、予想と反して、外国人観光客はほとんど見られませんでした。個人または団体の日本人観光客がほとんどの中で、中国や台湾などアジアの観光客はわずか数名程度だったようです。その理由について学生たちは各所を巡りながら議論し、伊勢神宮までのアクセスは少し不便ではないかとの意見などが挙げられました。最寄駅の伊勢市駅か五十鈴川駅からバスの乗り換えなども考えると、大阪や京都からさらに足を延ばすことは、外国人観光客にとって少しハードルが高いと考察していました。

一方、アフターコロナの観光にフードツーリズムが盛んなことが指摘されていますが、今回のフィールドワークにより、実際に肌で感じることができました。外宮よりも内宮の方が観光客で賑わっており、特に内宮近くのおかげ横丁に最も賑わいが見られました。食べ歩きが盛んであり、串で刺さってある唐揚げ棒やチーズ棒など食べ歩きに向いている食べ物が、コロナ禍前より増加しているように感じられました。新型コロナ感染症の影響は観光の経済面だけでなく、観光のあり方にも大きな変化が持たされたと実感しました。

伊勢神宮から電車で10分程度の鳥羽駅にある鳥羽水族館は、館内の展示が非常に豊富で、ショーも充実しており、若いカップルと子ども連れの家族が多く見られました。遠方からの観光客よりも、近隣エリアからの訪問客が多い印象を持ちました。魚の紹介パネルがほとんど日本語のみであることからも、日本人観光客向けで作られていると感じられました。

京都近辺の観光スポット、伊勢神宮と鳥羽水族館での今回のフィールドワークから、京都・大阪のオーバーツーリズム問題を考えてみると、どのように観光客を伊勢などの近隣エリアに誘致するかが最重要問題であり、中でも交通の便と多言語対応のサービスが喫緊の課題であるとまとめました。

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「まちづくり」をしたキリスト者たちへの理解を深める倉敷フィールドワークを実施

日時:2024年2月1日(木)~2月2日(金)
授業:「卒業研究Ⅱ」
担当:山下智子 教授

「卒業研究Ⅱ」の学びの一環として、山下智子ゼミの学生10名が倉敷でフィールドワークを行いました。本学科のライフデザインコースに属する山下ゼミは、「宗教的観点から考える現代社会・ライフデザイン」をテーマに研究活動を行っています。今回はキリスト教精神がどのように個人の生涯や思想、さらには「まちづくり」「地域共同体の形成」に生かされたについて理解を深めることを目指しました。

一日目はまず同志社ともかかわりの深い「日本キリスト教団倉敷教会」を訪れ、中井大介牧師より教会の歴史と、創立の中心にいた林源十郎や大原孫三郎らキリスト者たちについてレクチャーを受けました。その後、「亀遊亭(旧倉敷教会新川仮会堂)」「語らい座大原本邸」「倉敷民藝館」などを訪れました。二日目は「アイビースクエア」「倉紡記念館」「林源十郎商店記念室」などを訪れました。

今回のフィールドワークでは、倉敷紡績(株)社長であった大原孫三郎が、林源十郎や石井十次などと協力して展開した、経済、福祉、医療、教育、文化などの幅広い取り組みについて町のいたるところで確認し、学ぶことができました。

また最後に訪れた「林源十郎商店記念室」では、林源十郎が「明治13年 京都の同志社に入学 キリスト教精神を学ぶ」と記された展示を一同で確認し、新島襄の目指したキリスト教による「心の教育」の重要性についてもさらに理解を深め、2年間にわたったゼミのまとめにふさわしい、恵み豊かなフィールドワークとなりました。

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大阪・上町台地の歴史的な景観変遷と都市型防災のあり方を学習

日時:2024年2月5日(月)
授業:京都・大阪・奈良フィールドワーク
担当:天野太郎 教授

大阪の中心部に位置する上町台地は、古代の仁徳天皇の時代から政治・経済の拠点として機能し、難波宮をはじめとした日本の都としての歴史を有してきました。そうした上町台地の歴史的変遷と現代の都市景観について、大阪歴史博物館、並びに難波宮宮趾の現地学習をおこなうとともに、あべのハルカスから上町台地の景観、かつての城下町域とそこから拡がる「大大阪」の拡大の歴史について学ぶことができました。

さらに、令和6年能登半島地震で自然災害や防災に関しての意識の高まりもあることから、阿倍野防災センターにおいて都市防災についての体験型学習を行いました。初期消火の方法の実地訓練や、南海トラフ大地震の際の津波の予測状況について実感するとともに、震度7の揺れの体験施設でその具体的な揺れについて学ぶことができました。能登地震の際にどの様な揺れであったのか、また私たちがそうした災害から自分たち、そして身の回りの人たちの尊い生命をいかに守り抜くことができるのか、改めて考える機会を得ることとなりました。

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「防災教育のあり方に関する実践的学習」

日時:2024年1月30日(火)
授業:教職実践演習
担当:天野太郎 教授

社会システム学科では、高校地歴・公民科並びに中学校社会科の教員免許が取得可能となります。
地理や社会科の教育の中では、近年防災関連の学習が重要視されてきており、教科書の中でも相当の領域を占めるとともに、大学共通テストでも4分の1以上を占める(地理A)分野となっていて、教職課程を考える上でも大きな存在です。

そうした観点も踏まえ、また本年初めに発生した令和6年能登半島地震でも大きくクローズアップされた防災教育についての理解を深めるために、阪神淡路大震災の被災地域となった神戸市と、人と防災未来センターに訪問しました。
かつての震災で大きな被害を受けた地域のフィールドワークを行うとともに、その教訓を今に伝える教育センターであり研究機関でもある人と防災未来センターにて、防災学習のあり方を学びました。阪神淡路のみならず、東日本大震災の際の教訓を踏まえた被災状況の状況を知るとともに、地震や津波、またそれに関連する火災などの危険性や、避難の具体的な方法について、体験型の学習を行いました。

学生一人一人の中にも、どのような行動が命を守るために大切なのか、自分のみならず大切な家族、生徒たちを守ることができるのか、理解を深めることができました。

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「東山七条周辺の地域での調査および京都文化フィールドワークを実施」

日程:2024年1月17日(水)
授業:京都・大阪・奈良フィールドワーク
担当:天野太郎 教授

後白河法皇・豊臣秀吉の拠点となった東山における史跡について、現代における観光資源化に関する調査と、和菓子体験を通した京都文化フィールドワークを実施しました。 

東山七条周辺の地域は、平安時代末期に後白河法皇によって造営された法住寺殿をはじめとした院政の舞台としてだけではなく、その後の豊臣時代の方広寺造営のように中近世の重要な舞台となった地域です。

こうした歴史的町並みの保存・修景の現状と課題について、現地調査・見学を通して理解するとともに、中心寺院である方広寺・蓮華王院・新熊野神社を拝観することを通して、京都の古代・中世においてこの地域の果たしてきた役割と意義について調査を行いました。さらに、京都の重要な産業の一つである京菓子体験をおこなうことで、歴史的遺産の実地学習だけではなく、現在における観光産業のあり方についても理解を深めました。

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「横浜市内フィールドワークを実施」

日程:2023年12月2日(土)~3日(日)
科目:卒業研究Ⅱ 横浜市内フィールドワーク
担当:服部尚己 特任教授

「卒業研究Ⅱ」服部ゼミでは、ドイツと日本のまちづくりの比較を行っています。

ドイツが中世の街並みを残すまちづくりを行っているのに対し、日本では都市を景観として見、「歴史」として形成する意識がありませんでした。1971年から始まった「横浜みなとみらい21」のまちづくりにおいて、日本で初めてこれらの意識が取り入れられました。

「ランドマークタワー」から始まる建物は、すべて海に向かって一直線に伸びています。また歴史的な港の施設は「ドッグヤードガーデン」「赤レンガ倉庫」などとして保存されています。一直線に伸びる建物のひとつに「クイーンズスクエア」がありますが、その中の構造、そしてパブリックアートの設置などを見て回りました。

12月だというのに、多くの人が「みなとみらい21」という町に集まるのを体験したことによって、これからのまちづくりに何が必要かを学生たちは学んだことと思います。

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「岡崎・南禅寺―禅宗の最高格式の寺院と近代京都の原動力となった地を歩く」

日程:2023年12月13日(水)
科目:京都・大阪・奈良フィールドワーク
担当:天野太郎 教授

今回のフィールドワークでは、近代京都の復興の原点の一つともなった場所―すなわち平安奠都1100年記念事業・第4回内国勧業博覧会が開催された地・岡崎と、隣接する禅宗の別格の格式を誇る南禅寺周辺を歩きながら、なぜこの地域が京都の中でも特別な意味を持つようになったのか、その歴史的・文化的背景について考察を行いました。

蹴上の琵琶湖疏水に関連する発電所、灌漑水路、消火用ポンプ場などの史跡をたどりながら、近代的な運河開削の歴史と現代につながる観光資源化について見学を行いました。建設当初は景観問題ともなった水路閣が、その後は南禅寺を代表する景観となった点について話し合いながら、景観問題やその概念、評価が、時代とともに変遷することについて実地体験しました。さらに南禅寺の塔頭見学を行ないながら山門に登り、京都東山からの景観についても理解を深めることができました。

また、近代京都の復興プロジェクトの一つであった博覧会の跡地活用についてもフィールドワークを行い、その開催地跡に展開する岡崎の京セラ美術館、平安神宮などを巡りながら、博覧会がその後の地域社会に与えた影響について、そして現在議論となっている大阪万博とも関連させて考える機会となりました。

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「広島の裁判所や文化財保護法に基づく保護対象施設のフィールドワークを実施」

実施日:2023年11月17日-18日
場 所:広島県内
担 当:竹治ふみ香 助教

法がいかなる形で運用され、社会と関わっているのかについて、理解を深めることを目的にフィールドワークを行いました。

1日目は、裁判所を見学しました。現役の裁判所職員の方から、裁判所の意義や職務内容、広島の裁判所の特徴、扱う事件の地域ごとの特色、近年の裁判手続におけるWeb活用などについてお話を伺いました。法廷見学も実施していただき、学生は関心を深めていました。その後、広島平和記念都市建設法の関連施設を見学しました。多くの場所で紛争が生じる現在の世界情勢において、同法の意義を確認する契機となりました。

2日目は、厳島神社を見学しました。厳島神社には、文化財保護法に基づく保護対象である国宝、重要文化財が多数あります。文化財の保存・活用、国民の文化的向上、世界文化の進歩への貢献を目的とする同法の運用について、学びを得ることができました。

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「京都・伏見地域の成立と展開に関するフィールドワークを実施」

科目:京都・大阪・奈良フィールドワーク
日程:2023年10月25日(水)
担当:天野太郎 教授

京都南部の伏見地域は、伏見街道・竹田街道・鳥羽街道などの街道と、淀川水運とを結ぶ古代から京を支えてきた交通の要衝にあたります。さらに豊臣秀吉の築造による伏見城郭・城下町を中核として現在まで続く伏見市街地が広がっています。そうした水運と結びついて発達してきた伏見について、まず伏見城址と明治天皇陵の見学を行いました。「桃山御陵前」という駅名は知っている学生が多いものの、その桃山御陵の成立の背景や、なぜこの場所に御陵が造営されたのか、当時の時代背景とともに学ぶことができました。さらに、城下町の構造の特徴や「銀座」の成立など、今日の日本社会の中で普通に見聞することがこの伏見の地で育まれてきたのかを実感することができました。

そして、酒造業の成り立ちと今日の成り立ちを考えるために月桂冠大倉記念館を訪問しました。酒造の仕組みから樽の構造まで解説を伺いながら、なぜ伏見が全国有数の日本酒生産地たりえたのか学習を行い、その背景となる伏流水に関連して、御香宮神社の立地についても考察するために足を運びました。さらにそうした製造品を大坂や江戸に運搬するために重要であった港についても理解を深めるために、港湾史跡の見学や、十石船の乗船を通して港湾の近代化などの重層的な歴史を学ぶ1日となりました。

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「京都・鴨東の歴史と文化をあるくフィールドワークを実施」

科目:京都・大阪・奈良フィールドワーク
日時:2023年10月11日(水)
担当:天野太郎 教授

京都盆地を流れる鴨川の東・鴨東地域は、古代から平安京と結びつき、時に生と死の境界といえる葬送の場所でもありました。中世には鎌倉幕府の六波羅探題も設置され、現在では清水寺や六波羅蜜寺といった寺院も建立され、広く八坂の地域は観光資源の宝庫でもあります。

そうした鴨東の歴史を学ぶために、まず六波羅蜜寺へと足を運び、鎌倉時代にこの地域が果たした政治的な役割について、さらには近接する珍皇寺とともに、平家の拠点としての意味と「六原」の京都の中で果たす役割について学びました。

また、八坂へと歩みを進め、八坂の塔とその周辺の景観問題、Instagram観光で観光客を集めるようになった八坂庚申堂が、今日の新しい観光に果たす役割について学びました。そして、八坂地域はその傾斜地形を活用して古来より京都の伝統工芸である清水焼の生産地でもありました。実際に清水焼の陶芸体験を通して、京都の伝統文化がこの地域でどのように育まれてきたのか、また現在の観光の多様化のなかで機能してきたのか感じることができました。

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「小豆島でのフィールドワーク合宿を実施」

日時:2023年9月21日(木)~22日(金)
授業:応用演習Ⅱ
担当:大倉真人 教授

2023年9月21日(木)から22日(金)の1泊2日の日程で、小豆島ふるさと村(香川県)でのフィールドワーク合宿を実施しました(小豆島ふるさと村にて実施)。この合宿では、ゼミにおいて主軸的に取り組んでいる、全国学生保険学ゼミナール大会(Risk and Insurance Seminar: RIS)での発表に向けてのグループ研究の発表および検討などを行いました。ゼミでは2つの研究グループを構成した上で、「ワンオペ育児」および「女性の貧困」を主たるキーワードとした社会問題についての研究を進めています。

この合宿での発表・検討を通じて、秋学期以降において進められる研究の深化・進展および、12月に開催される全国大会に向けてのより良い準備と学びの機会とすることができました。合宿2日目には、オリーブ記念館を訪問することで、離島における産業等について学ぶことができました。

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「応用演習Ⅰ 石垣島・竹富島フィールドワーク」

日程:2023年9月14日(木)~16日(土)
授業:応用演習Ⅰ
担当:大西秀之 教授
参加学生:17名

2023年9月14~16日に、石垣島・竹富島での3年次生ゼミフィールドワークを行いました。今回の目的は、自然環境や伝統景観などの保護保全を地域コミュニティが主体となって推進しているあり方を現地で見分し、学ぶことにあります。

竹富島を訪問し、ゆがふ館において地域が主体となって現地で景観保全に取り組まれているNPOたきどぅんの方にレクチャーをしていただきました。レクチャーを踏まえ、伝統的集落景観保護を実体験し、当該地域の環境や文化が観光資源になるとともに、それを持続的に活用するためにも地域コミュニティが主体となった保全・保護活動が不可欠であること確認しました。

今回のフィールドワークでは、健全な地域の暮らしが維持されなければ環境保全が実現しないことをはじめ、オーバーツーリズムの問題や地産地消の推進など、石垣・竹富に留まらない社会課題を再考する機会になりました。参加ゼミ生も真剣に聴講し、自らの感想や見解などを積極的に発言し、活発な意見交換が行われ、実りのあるフィールドワークとなりました。

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「応用演習Ⅰ東京フィールドワーク」

日時:2023年9月14日(木)~15日(金)
授業:応用演習Ⅰ
担当:谷直之 教授

刑事法ゼミとして、1泊2日の日程で、東京の警察博物館、警視庁見学、参議院見学のフィールドワークを行いました。初日、まず警察博物館を訪れ、日本警察の制度や歴史、警察の仕事について事前学修を行いました。警察官のさまざまな職務について知ることができ、また殉職された警察官についての展示では衝撃を受けました。2日目、日本最大の警察組織である警視庁の見学を行い、実際に110番通報に対応している緊迫した様子等が見学できました。また、国会議事堂(参議院)の見学では、歴史を感じさせる建物や内装を体感でき、さらに周辺の散策では、最高裁判所、内閣総理大臣官邸、各省庁が狭い範囲にひしめき合っている様子が実感できました。

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「応用演習Ⅰ 岡山・香川フィールドワーク」

日時:2023年8月21日(月)~22日(火)
授業:応用演習Ⅰ
担当:朱捷 教授

3年次生の応用演習で、野外民族博物館リトルワールドを訪れました。この施設は世界各国の街並みが再現され、人々の暮らしや文化、衣食住などに触れることができる博物館です。学生は様々な国の民族衣装を着たり、珍獣を使った料理に挑戦したりと、他国の異文化を身をもって体験し、自国の文化と比較することによって世界の文化を理解すると同時に、自国の文化の理解も深めることができました。また、学生が主体となってフィールドワークの計画を立てたことで、リーダーを中心に一人一人がグループの役割を果たし、学生たちの団結力を高めることができました。 

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「応用演習Ⅰ 神戸市内フィールドワーク」

日時:2023年7月28日(金)
授業:応用演習Ⅰ
担当:Lisa Rogers 教授

イスラム文化について学び、新しいことを発見したいと考え、神戸へのフィールドワークを行いました。神戸モスクに行き、学生たちは宗教的実践に関連したジェンダーに対するさまざまな見方について学ぶことができました。また、モスクの近くにある2つのハラル・スーパーマーケットと輸入食品店を訪れ、食品についても学ぶことができました。様々な国の料理を提供するレストランがたくさんあり、多様な食文化の重要性と魅力を知ることができました。その後、中華街や神戸市立博物館を訪れ、特に神父フランシスコ・ザビエルの肖像画に興味を持った学生たちは、日本文化に影響を与えた外国について見識を深めることができました。

 

Report on July 28, 2023 Graduation Seminar Fieldwork: Kobe

Students wanted to learn about Islamic culture and experience new things, so they planned a fieldtrip to Kobe. The visit to Kobe provided many new experiences. Going to Kobe Mosque, the students were able to learn about different views of gender related to religious practices. They were also able to learn about foods by visiting two Halal supermarkets and an import food supermarket near the Mosque. There were many restaurants serving foods from various countries which made them see the importance and attraction of diverse food cultures. Afterwards, a visit to Chinatown and the Kobe City Museum, where students were especially interested in the portrait of Jesuit priest Francis Xavier, helped them gain insight into foreign influences on Japanese culture. 

 

一日を通して、空間をデザインするおもしろさと鑑賞側の主体的な参加を引き出す工夫を学ぶことができ、今後のゼミでの学びを新たに考える機会になりました。

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「応用演習Ⅰ 野外民族博物館リトルワールドフィールドワーク」

日時:2023年7月1日(土)
授業:応用演習Ⅰ
担当:Lisa Rogers 教授

3年次生の応用演習で、野外民族博物館リトルワールドを訪れました。この施設は世界各国の街並みが再現され、人々の暮らしや文化、衣食住などに触れることができる博物館です。学生は様々な国の民族衣装を着たり、珍獣を使った料理に挑戦したりと、他国の異文化を身をもって体験し、自国の文化と比較することによって世界の文化を理解すると同時に、自国の文化の理解も深めることができました。また、学生が主体となってフィールドワークの計画を立てたことで、リーダーを中心に一人一人がグループの役割を果たし、学生たちの団結力を高めることができました。 

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「専門基礎演習 大阪鶴橋・コリアタウンフィールドワーク」

日時:2023年6月24日(土)
授業:専門基礎演習
担当:金明柱 助教
参加学生:15名

2年次科目『専門基礎演習』で、大阪鶴橋・コリアタウンのフィールドワークを行いました。大阪を中心にまち歩き事業を展開している「大阪あそ歩」のガイドの足代様・松田様に案内いただき、かつて「猪飼野」と呼ばれていたこの地域の歴史やゆかりのある人物、生活文化について学びました。2時間半のまち歩きツアーでは、大阪コリアタウン歴史資料館をゴールに、鶴橋国際市場、鶴橋本通商店街、御幸森天神宮、いくのパークなどを訪れました。

授業では、近年韓流ブームで賑わっている大阪コリアタウンの観光資源について調査をしてきましたが、今回のフィールドワークを通じて、「なぜここにコリアタウンが形成されたのか」、「それが今の鶴橋界隈の観光地化にどのようにつながっているのか」について学ぶことができました。

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「卒業研究Ⅰ 富山市内フィールドワーク」

日時:2023年6月3日(土)~4日(日)
授業:卒業研究Ⅰ
担当:服部尚己 特任教授

「卒業研究Ⅰ」服部ゼミの学生4名が、富山市のコンパクトな町づくりを体験するフィールドワークを行いました。富山のライトレール(日本初のLRT車両)は2006年にJR線の路面電車化を行い、岩瀬浜まで開通した路面電車です。

一日目はこれに乗り、岩瀬の旧市街へ行き、旧市街の町並みを歩き、廻船問屋馬場家などを見学しました。

富山市は、ヨーロッパのコンパクトシティをお手本にまちづくりを行っています。公共のレンタサイクル「シクロシティ」もパリの「ヴェリブ」をまねていて、3段変速ギアの自転車です。

二日目は朝からシクロシティに乗り、世界の都市で使われているコミュニティサイクルによる町の見学を学ぶ「自転車フィールドワーク」を行いました。30分以内で各所に設置されたステーションで自転車を乗り換え、富山城、総曲輪市街地活性化区域、富岩運河環水公園などを見て回りました。行動範囲は格段に広がり、その便利さに学生たちも驚いていました。多くのことを体験して学ぶ、良い機会となりました。

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「基礎演習 嵐山フィールドワーク」

日時:2023年5月13日(土)
授業:基礎演習
担当:大西秀之 教授

社会システム学科1年次の基礎科目である「基礎演習」で、嵐山を訪問し、天龍寺〜竹林の小径〜野宮神社などを見学しました。
現地は感染症の影響が随分緩和された様子で、数多くの海外からの観光客を目にしました。
本フィールドワークは、単に見学や懇親が目的ではなく、事前に授業で計画した社会調査を行ない、レポートを作成するためのものです。
このため、全体での見学後は、各自が計画したフィールドワークを行いました。

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過去実施分

 

社会システム学科