学びの特徴

専門性も、人間性も。医療人としての土台を築く。

医療や創薬をはじめとする、高度な専門性を身につけることはもちろん、 豊かな教養と倫理観を培い、人間性豊かな医療人を育成します。

Point 1

高い専門性を身につけられる、模擬薬局、模擬病室を用いた実践学修。

Point 2

総合大学ならではの環境で幅広い教養とコミュニケーション能力を養う。

Point 3

国家試験対策室を設置し、資格取得を手厚くサポート。

Point 4

海外研修や語学教育制度も充実。グローバルに活躍する力を磨く。

PICK UP研究室

学びの奥行き 臨床系
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臨床系

薬が効く過程にある、ブラックボックスを解明。

喜里山先生
薬物動態学研究室:薬が“どう効くか”を研究

飲むと熱や咳が収まったり、よく眠れたり。薬が「効いた」という結果は明らかでも、「どう効いているのか」という過程は目に見えないもの。薬がどう吸収され、体のどの部位に働きかけ、排出されるのか。これらの仕組みを明らかにする研究は、「薬物動態学」と呼ばれ、医療の発展に大きな影響を与えています。薬物動態学研究室では、動物実験などを通して、薬の効き方を日々分析。得られたデータは、薬による副作用を抑えたり、より素早く効く薬や特定の臓器にだけ効く薬を開発することに役立てられます。担当の喜里山准教授が指導にあたって大切にするのは「学生との対話」です。実験がうまくいかなかったのはなぜなのか、どう改善するべきか。そういった道筋を一歩一歩探ることで、学生の考え抜く力を伸ばします。

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学びの奥行き 臨床系
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臨床系

患者さん一人ひとりに合った薬物投与法を提供。

松元先生
臨床薬剤学研究室:薬の“個別化適正投与法”を研究

研究開発の段階で有効性や安全性が確認された薬であっても、実際に市販され、患者さんに使ってみると、思わぬ副作用が現れたり、十分に効かなかったりすることが少なくありません。臨床薬剤学研究室では、個々の患者さんにとって投与薬剤が適切な用法用量であるかを評価する臨床研究を展開しています。研究室に配属された学生は、全国各地の医療機関から送られてくる患者さんの血液や組織検体の薬物濃度を解析。その結果を臨床現場の医師に向けて、フィードバックする研究に携わります。自分が取り扱う検体や解析するデータの向こう側には、患者さんの存在や命がある。こういった意識を常に持つことで、薬剤師としてのマインドを培っていきます。

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学びの奥行き 化学系
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化学系

何度でも化学に挑み、新たな分子を創造。

山本先生
創薬有機化学研究室:薬の元を“創る”研究

世界中のあらゆる物質は、分子でできており、その分子はさらに小さな原子で構成されています。あらゆる化学反応を駆使して、原子同士を結合させることで、新たな医薬品の素材となるような分子を生み出す。これが、創薬有機化学研究室の目標です。研究室では「原子を結合して何をつくるか」「原子をどう結合させるか」という2大テーマで研究を進めており、学生はテーマごとにチームに分かれ、化学的難題に挑みます。研究を進めるためには実験が必須。しかし極小の対象物を扱うため、計画通りに作業が進まないことも頻繁にあります。そんなとき学生を指導する山本准教授は、安易に答えを提示することは避けるのだとか。
トライ&エラーを繰り返す中で、学生たちは自分自身で壁を超えていく問題解決能力と、高度な実験手技を身につけます。

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学びの奥行き 生物系
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生物系

細胞レベルの分析で、生命の根幹を紐解く。

和田先生
生化学研究室 : 生命活動のメカニズムを解明

人間や動物など、ほとんどの生物は、体内の酸性・アルカリ性のバランスをとることで、生命活動を行なっています。生化学研究室がテーマとして掲げるのは、細胞の中にある「酸性オルガネラ」について。生物の体は何兆個にも及ぶ細胞でできており、その細胞一つひとつが正常に活動することで健康な体が維持されています。つまり裏を返すと、細胞の働きに異常をきたせば、さまざまな病気が誘発されるのです。生物が生きていくために必要な「細胞の正常な活動」。これを支える器官のひとつが、酸性オルガネラです。酸性オルガネラの機能を明らかにして、さまざまな疾病の治療・予防薬の基礎となるデータを得ることが、研究室の目標。学生たちは遺伝子組換マウスを使った実験や、分子レベルの高度な解析を通じて、生命活動の根幹にあるメカニズムを紐解きます。

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豊富な実習と現場さながらの環境で実践力を磨く。

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基礎教育科目

1年次の間に、以後の薬学専門科目の履修に必要となる数学、物理、化学、生物領域の基礎的学力を身につけます。

PICK UP 科目 内 容
アカデミックスキル演習 コミュニケーションマナーの基礎、ヘルスリテラシー、ライティング技術、情報リテラシーなど、薬学の学修においても必要となる汎用的能力を身につけます。
薬と社会Ⅰ 患者の経験談をもとに討議することにより、薬と社会のつながりを認識し、薬剤師が社会に果たすべき役割について学習します。

入門・概論科目

薬剤師としての心構えや倫理観を養うとともに、薬学を学ぶためのモチベーションを向上させます。

PICK UP 科目 内 容
早期体験学習Ⅰ・Ⅱ 1年次の導入教育として、調剤実習、病院・薬局見学などを行います。また、コミュニケーションスキルの強化を目的とした講義も行い、人間性豊かな医療人をめざします。
医療倫理入門 生命の誕生、死、インフォームドコンセントなど、医療を取り巻くさまざまな状況における倫理的な問題を通じ、医療倫理の基本と重要性を理解します。

応用・各論科目

講義科目と実験実習科目を通して、医薬品の化学的性質や作用、患者対応など薬剤師として必要となる知識や技能を修得します。

分析化学・物理化学系

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薬品の品質検定のための各種手法を学ぶ分析化学、化合物の構造や物性、反応について学ぶ物理化学など、実験化学の基礎となる知識を習得します。

PICK UP 科目 内 容
医薬品分析化学Ⅰ 化学の基礎的知識・技能を基盤とし、医薬品を含む化学物質を適切に分析できるようになるため、物質の定性・定量に関する基本的事項を修得します。

化学系

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医薬品のほとんどを占める化合物について理解するため、原子の特性から、構造式の見方、各化合物群の特徴、反応性などについて学びます。

PICK UP 科目 内 容
有機化学Ⅰ 医薬品の多くは有機化合物であり、その性質を真に理解するためには化学構造式が持つ情報を読み取る力が必要です。有機化合物の構造と性質、化学反応をどう表現しどう考えるかといった有機化学の基礎を習得します。

生物学系

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生物とは何かという根元的なことから、さらに体の仕組み、細胞や細胞を構成する物質、そして遺伝子の働きなどについて学びます。

PICK UP 科目 内 容
生化学実習 臓器や細胞等の形態観察の実験操作および基本的な生化学的手法を習得。酵素学実習では、本来生体で行われている酵素と基質との反応を試験管内において人工的に構成した条件下で行い、酵素反応の基本的な性質を理解します。

衛生化学系

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化学物質が人体に与える影響や、国や地域といった集団のレベルでの疫学調査、疾病予防などの知識や手法について学びます。

PICK UP 科目 内 容
食品衛生化学 食品含有成分の機能や作用を化学的に理解し、栄養素の機能と代謝、安全性と衛生管理など、食に関わる基礎的知識を学びます。

薬理学系

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薬が人の体にどのように働きかけ効果を発現するかといった、薬物と生体の相互作用の仕組みを学びます。

PICK UP 科目 内 容
薬理学実習 薬物や生体機能の調節メカニズム、治療薬の臨床応用について理解を深め、自律神経系、中枢神経系に作用する薬物の薬効の評価法を学びます。あわせて、動物実験に伴う倫理的な問題についても扱います。

薬剤学系

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薬を効率よく安全に体内の目的の場所に運ぶためのさまざまな剤形について、その特性や理論、製造方法などを学びます。

PICK UP 科目 内 容
調剤学 医師の処方が医学的に妥当であるかの判断、医薬品の相互作用や重複投与の防止、患者への充実した服薬指導など、医療に貢献できる薬剤師を目指すため、調剤の基本的な知識・態度について学習します。

医療薬学系

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医師や看護師などさまざまな医療スタッフと連携をとるために、医療にかかわる人間として必要な医学知識などを学びます。

PICK UP 科目 内 容
薬物治療学I 消化器疾患、循環器疾患、呼吸器疾患、病原微生物感染症、アレルギー疾患、悪性腫瘍など、各疾患を総合的に理解した上で、薬物療法の現状と課題について学びます。

薬事系ほか

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医療は直接人の生命にかかわる分野であり、安全のために定められた規制や制度、規格について学びます。

PICK UP 科目 内 容
薬事関連法規・制度 医療に関連した各種法律の精神とその施行に関する基本的知識を修得し、それらを遵守する態度を身につけることを目標とします。合わせて医療制度の変化とコミュニティーファーマシーの役割についても学びます。

病院・薬局実習関係

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学内での模擬実習や、実際の病院・薬局などで実務の経験を重ねる中で、あらためて薬剤師に求められているものを考えます。

PICK UP 科目 内 容
模擬病院・薬局実習 病院実務実習・薬局実務実習に先立って、これまで修得してきた基礎系科目ならびに実務・臨床系科目の内容を応用し、実際の医療現場で活用するための基本的な技術、コミュニケーション能力及び医療人としてふさわしい態度を身に付けます。

外国語科目

PICK UP 科目 内 容
薬学英語A 国際化薬剤師として、医師や患者さんと十分なコミュニケーションをとるために必要な英語力の習得をめざします。
薬学英語B 薬剤師として英語が必要となるさまざまな場面を想定し、英語での服役指導や、患者向け医薬品情報書を読み解くことに取り組みます。

卒業研究

科学的思考力、課題発見能力、問題解決能力の育成を図ることを目的とし、3 年次から6 年次までの3 年間にわたって薬学に関する専門的な研究に取り組みます。

PICK UP 科目 内 容
薬学研究ⅠⅡ 3年次の春学期に研究室配属説明会があり、配属先を決定。秋学期より研究活動をスタートさせ、担当教員指導のもと、研究マインドや研究倫理を養います。
薬学研究Ⅲ それまでの研究の集大成として卒業論文をまとめ、教員と在学生の前でプレゼンテーションを行います。

教育方針

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関連リンク

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