教員一覧

日本語文化専攻 教員紹介

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氏名(漢字) 氏名(カナ) 職名  
森山 由紀子 モリヤマ ユキコ 教授 研究テーマは、敬語史・歴史語用論です。従来の敬語史研究は、文法的な記述が主流でした。しかし近年、古語においても、現代語と同様、標準的な敬語運用にとどまらない豊かな対人コミュニケーションが行われていたことがわかってきました。それらを単発的、個人的な事象としてではなく、語義の変化にも関わる語用論的な現象として捉えます。研究には古文読解の技術が必要ですが、その分、未開拓の領域も多く、文学研究にも資する側面がある、魅力的な研究領域だと思います。
中井 精一 ナカイ セイイチ 教授

我が国は、狭い国土ながら国内にさまざまな地域社会があり、そこではさまざま方言が使用されています。また各地には生業などをもとにしたさまざまな社会集団があり、それぞれ特徴あることばが使用されています。加えて同一集団内であっても性差や年齢差、ポジションや志向によって使用されることばは均質ではありません。本研究科では、このような日本語が見せるさまざまなバリエーションについて、既存の調査研究や研究史を踏まえながら、社会言語学的観点から指導しています。

生井 知子 ナマイ トモコ 教授 日本近代文学を中心に研究しています。近代文学は、一作品一作品、違ったものです。ある作品を興味深く論じることが出来た方法でも、他の作品に対しては全く太刀打ちできないということはしばしば起こります。個別の作品を精読しながら、どういうアプローチが可能なのかを考えていきたいと思います。手間暇かけて作家とその作品をまるごと理解することを推奨しています。創作体験なども交え、文学とはどういうものなのか、創作の秘密に迫りたいと考えています。
椎名 亮輔 シイナ リョウスケ 教授 私の研究領域は、フランスとスペインの近現代音楽であり、なかでも中央楽壇から離れた位置に自らを定位したデオダ・ド・セヴラックやエリック・サティ、フラダリック・モンポウ、リュック・フェラーリなどが興味の中心である。また同時に、音楽美学研究において、本来の意味における「感性学」的視点を重視した、音の意味論や作品の存在論の読み直しの可能性を、分析哲学的アプローチによって考えているところである。
宮腰 直人 ミヤコシ ナオト 准教授 本研究科では、お伽草子や幸若舞曲を題材とする絵巻や絵入本を対象とした文化研究をテーマに研究指導をしています。文学研究の手法修得を基軸に、挿絵の分析や物語絵の生成や享受に関する史資料の研究を行います。近年は地域における語り物文芸資料の調査も実施しており、文芸環境の解明にも関心があります。文学と美術、芸能史等の人文諸学の研究動向に目配りをしながら、書物とイメージを中心とした文化史の構築を目指しています。
大津 直子 オオツ ナオコ 准教授 研究領域は、『源氏物語』を中心とした平安文学と近現代におけるその受容です。特に、谷崎潤一郎訳『源氏物語』に関心を持っています。『源氏物語』はしばしば「古典文学の最高峰」と称され、現代においても様々な形で注目され、また意匠化されています。私はその理由を知りたくて研究をしてきました。『源氏物語』が何を描き、またその現代語訳がどのように『源氏物語』を再生しているのか。平安文学の誕生したこの地で一緒に考察してみませんか。大学院生の皆さんには、私の論文や主張にどんどん批判を加えてほしいと思います。活発な議論を通して論理構築する力を高めることこそが、充実した論文を執筆する基盤となります。
高橋 幸平 タカハシ コウヘイ 准教授 「新感覚派」と呼ばれた横光利一や川端康成らの文学理論を、その時代の認識論や芸術論を参照しつつ再評価してきました。近年は、学際領域である「フィクション論」の成果をふまえて、日本の文学作品やそれらをめぐる言説を分析し、解釈・記述することを目指しています。また、フィクションを理解する人間の認知のあり方にも関心を持っています。文学作品を美学的・歴史的・政治的に評価するためには、それぞれの学問領域で共有されている理論的な枠組みを理解しておく必要があります。幅広い関心と知識をもって文学を論じられる研究者を養成します。
筒井 はる香  ツツイ ハルカ 准教授

研究領域は、ドイツ語圏の音楽と鍵盤楽器に関する歴史研究です。音楽作品を読み解くアプローチの一つとして、作曲家がどのような楽器を使って構想を練っていたのか、ということを主題にして歴史的楽器の調査を行っています。またウィーンのピアノ製作家一族シュトライヒャーの活動を中心に、19世紀の音楽文化の状況についても研究しています。近年は、20世紀前半日本で活躍し、同志社女子大学で教鞭をとった作曲家、中瀬古和の伝記、作品についても研究を行っています。

井上 敏典 イノウエ トシノリ 特任教授 研究内容は、日本歌曲(場合によっては外国曲)で取り上げられた詩について作られた時代や生活背景などを調べ、作曲者がどのように解釈をして作品を作り上げたかを推察し、実際に演奏を試みると同時に的確な発声や発音、歌唱法を研究します。これにより人の感じる感性と心の動き、それを客観的にみるメタ認知能力の開発など、人の身体の可能性を追求することを目指します。
葛西 聖憲 カサイ マサノリ 特任教授 芸術文化としての音楽をより深く学ぶために、和声や対位法を専門的に深く学びます。音楽を理解するとはどういうことなのか、いろいろな切り口があるとは思います。そのうちの一つとして、音符ひとつひとつ、各々の意味を分析して、それなりに自分で納得するという方法があります。その手がかりの訓練として、旋法や調性音楽の書法を知っておくことはとても大切です。この授業では、その音楽書法を実習で体験し、実際の音を体験し身につけることを目指します。
丸山 敬介 マルヤマ ケイスケ 特任教授 本研究科で専門とするところは二つありますが、一つは日本語教育における実践研究とその周辺課題です。従来の学校型指導に軸足を置いてその指導内容と指導方法、さらにそれとの対比において地域型指導を研究の対象としています。もう一つは、後者を生むに至った社会の動き、その動きによって突き動かされた日本語教育のあり方の研究です。修了生には、国内外のさまざまな場において、現状の分析とそこから進むべき方向を探る実践力の獲得を期待したいと思います。
大島 中正 オオシマ チュウセイ 特任教授 研究領域は、近現代日本語における、語彙・表記・表現です。研究テーマは、①類似表現の研究、②新島襄の言語生活、③梅棹忠夫の日本語論、④ことわざについての日本語学的研究です。①は基礎語による類似表現の分析を、日本語教育にも資すべくおこなってきました。②は漢語語彙・呼称法・ことわざ類等に着目した調査をおこなっています。③は言語と文字に関する言説および言文一致運動の1つの到達点とみられる文体とを対象とする研究です。④は近現代における実例を重視した、ことわざ(俚諺・格言)辞典の作製を目標とする研究です。

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