2022年度 フィールドワーク

こどもにかかわる現場を体験して学ぶ。本学科では、こどもにかかわる施設等に赴き、体験から学ぶフィールドワークを重視し積極的に実施しています。

フィールドワークの主な実績

  • 京都市学校歴史博物館の見学
  • 堀尾竹荘にて清水焼と轆轤による立体作り体験
  • 豊中市立大池小学校の「おもしろ科学大池博」出展と参加
  • サントリーミュージアムにて「ブルーオアシス」ほか鑑賞
  • 神戸市立須磨海浜水族園にて施設およびバックヤード見学、学芸員へのインタビュー活動
  • 名古屋城、徳川園、覚王山見学、新美南吉記念館見学鑑賞
  • 京丹後市久美浜町葛野浜 サンドアートの制作とワークショップの運営
  • 鳴門市大塚国際美術館・大鳴門橋架橋記念館見学鑑賞とうずしお見学
  • 阿蘇くじゅう国立公園の見学
  • 日光竹博物館見学と日光東照宮内の植生

現代こども学科 笠間浩幸先生 「応用演習Ⅱ」

日時:2023年2月4日(土)
場所: プレイヴィル安満遺跡公園

 

2023年2月4日、こどもの遊びと学び・遊び環境を研究テーマとする笠間ゼミでは、高槻市にあるボーネルンド社「プレイヴィル安満遺跡公園」見学のフィールドワークを行いました。

入館前にまずスタッフの永山隆太さんから、安満遺跡公園全体とそこに子どものための施設があることの意義について説明を受けたのち、施設見学へと移りました。今回のフィールドワークは、2ヶ月前に大学で行った「OPEN ZEMI(屋外の遊び場環境を考える)」に続くもので、最初に屋外プレイグラウンドの案内と説明をしていただきました。そこには大きな砂場や井戸水が流れ込む水路、木製の大型遊具などの他、いろいろな不思議や驚き、「なぜ?」を考えさせられる外国製の仕掛け遊具などがたくさん設置されており、学生たちも子どもさながらに楽しみました。また、様々な高さの木や葉っぱの形や色の異なる植栽がひそかに心和む空間を演出しています。屋内ではボールプールやアートコーナー、フェルトづくりのワークショップ等も展開され、「遊びと学び」の融合を間近にたくさん見ることができました。最後に、スタッフの方々との振り返りを行い、あっという間に見学時間は終了しましたが、自分たちが楽しむことを通して、改めて学生たちは遊びを通した主体的な学びについて考えることができたようです。応用演習最後のフィールドワークとなりましたが、今回の学びはきっと次年度の卒業研究の土台になっていくものと思います。

お忙しい中で貴重なお時間をくださいました永山様はじめ、スタッフの皆様に心より御礼申し上げます。

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現代こども学科 大黒孝文先生 「応用演習Ⅱ」「卒業研究Ⅱ」

日時:2023年1月31日(火)
場所:バンドー青少年科学館、神戸どうぶつ王国

 

2023年1月31日、大黒ゼミ3、4年次生合同によるフィールドワークを実施しました。午前中は神戸市にあるバンドー青少年科学館でプラネタリウムを鑑賞し、冬の星の動きと星座について学習を行いました。その後、エネルギー領域の理論や生命領域の体の役割についてわかりやすく説明した体験的展示見学を行いました。午後からは神戸動物大国で鳥類を中心に観察を行いました。

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現代こども学科 真宮美奈子先生 「応用演習Ⅱ」

日時:2023年1月21日(土)
場所:VS PARKららぽーとEXPOCITY、ニフレル

 

① VS PARKららぽーとEXPOCITY
バンダイナムコが運営するVSパークで、「デジタルアクティビティ」やガジェットを用いて行う「エクストラスポーツ」などの新感覚スポーツを体験してきました。小学生から大人まで楽しめるようにアクティビティが工夫されており、仲間と協力したり、競ったりすることを通して、親睦を深めることができました。
 
② ニフレル
感性にふれることをテーマにした施設「ニフレル」では、「うごきにふれる」「かくれるにふれる」「わざにふれる」などのテーマごとに、多様な動物に触れる体験をしました。個性にフォーカスした展示がされており、ぞれぞれの生きものの魅力に引き込まれ、会話も弾みました。

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現代こども学科 真宮美奈子先生 「卒業研究Ⅱ」  

日時:2023年1月20日(金)
場所:レゴランド・ジャパン・リゾート

 

真宮ゼミでは知育玩具や研修教材として教育的効果が高く評価されているレゴランドでのフィールドワークを行いました。レゴの歴史やブロックの製造工程がわかるレゴファクトリーを見学しました。
また、各アトラクションでは、乗り物に乗れる人数制限が視覚的に理解できる工夫や、各自の手荷物をわかりやすく管理できる工夫などがなされており、環境構成のあり方についても学ぶことができました。
レゴブロックで作られた東京、大阪、京都、名古屋などの町並みは本物にそっくりで、短時間でさまざまな場所を旅行したような気分になりました。

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現代こども学科 松崎正治先生 「卒業研究Ⅱ」

日時:2023年1月20日(金)
場所:新美南吉記念館および周辺の新美南吉ゆかりの地

 

松崎ゼミでは、愛知県半田市にある新美南吉記念館および周辺の新美南吉ゆかりの地を巡る学習をしました。
新美南吉(1913-1942年)は、小学校4年生の教科書に掲載されている「ごんぎつね」の作者です。「ごんぎつね」は、新美南吉が18歳の時(1931年)に書いた作品です。1956年から60年以上小学校国語教科書に掲載され続け、1989年以降は全ての国語教科書に掲載されている国民的な教材です。
ゼミでは、3年生の応用演習Ⅰで新美南吉作品を数多く読み、4年生の卒業研究Ⅱの今回のフィールドワークで、新美南吉ゆかりの地を訪ねました。
まず、南吉の生家です。父が畳屋をし、母が下駄屋を営む小さな生家は、当時のまま保存され、新美南吉が過ごした幼少時代を彷彿とさせます。その家の前には、作品にも出てくる石造りの常夜燈があり、近くには南吉少年がいつも遊んでいた岩滑八幡社、常福院などの社がありました。
集落を抜けると小さな矢勝川があり、南吉はこの川をモデルに、「ごんぎつね」で兵十がウナギを捕る様子を描いたとされます。この川の縁には、上皇后・美智子さまの愛読書として有名な「でんでんむしの悲しみ」由来の「ででむし広場」があります。田畝や住宅街を歩いていくと、南吉の母校であり、代用教員として勤めていた岩滑(やなめ)小学校にたどり着きます。この代用教員時代に、「ごんぎつね」は執筆されました。さらに行くと、新美南吉記念館です。ここには、新美南吉の生涯を紹介する写真や説明、作品の紹介、新美南吉に関する文庫などがあります。
こんな風に、事前の学習を踏まえて現地に行くと、深い学びになりました。

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現代こども学科 竹井史先生 「卒業研究Ⅱ」

日時:2023年1月14日(土)
場所:ネスタリゾート神戸

 

本学年は、2年間のコロナ自粛があり、ゼミの研修ができないままになっており、ようやく卒業間際に実現しました。研修場所について様々な議論になりましたが、現代の子どもたちの遊びに関する現状と課題という観点から、神戸ネスタリゾートに行き、五感を通じた実体験の遊びの意義について考えることとなりました。ネスタリゾートは、自然を生かした沢山の遊びが企画されており、身体性を伴った遊びについて考える上で格好の教材でした。当日は、朝から雨天で、入場者も少なく、それぞれのアクティビティが実施されるかどうか危惧されましたが、午後から雨も上がり、すべてが待ち時間なしのグッドタイミングでした。

沢山のアクティビティのうち、ボルタリング、スカイジャングル、キャニオン・ドロップ、スカイ・イーグルなどを体験しました。ボルタリングや大掛かりなアスレチックのできるスカイジャングルでは、身体のバランスを駆使することでようやく進むことが出来る内容で、普段、使わない筋肉や感覚を総動員することで身体性の充実した達成感を得られました。1本のロープをつかみながら高所を歩く様子は、ハラハラドキドキの連続で、見ている方も大いに疲れました。丘の上から大空を飛ぶ鳥のような経験のできるスカイ・イーグルやボールの中に入って斜面を転がるキャニオン・ドロップは、遊びの中でも眩暈(めまい)の遊び(ロジェ・カイヨワ)に入る、普段、経験できないもので、その領域の遊びの意義について身体性を伴いつつ経験できたようです。

本来、自然等と関わる身体性を伴った実体験の遊びの経験をベースにしながら、バーチャルな遊びの面白さを感じとることが必要であり、その融合が現代の子どもたちの遊びの豊かさをとらえる上で重要だと考えられます。その観点から考えると、今回の遊び体験は、現代における子どもの遊びの在り方を考える上で重要なきっかけになった研修でした。

※ロジェ・カイヨワ(1913-1978)。フランスの評論家、社会学者。人間を「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」と位置づけ、遊びを、模倣、競争、運、眩暈の4つの遊びに分類。

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現代こども学科 藤原孝章先生 「卒業研究Ⅱ」

日時:2023年1月13日(金)
場所:鳥羽水族館、伊勢神宮、おかげ横丁

 

藤原ゼミでは、鳥羽水族館と伊勢神宮、門前町としてのおかげ横丁を訪問し、次のような学習をしました。

1)鳥羽水族館
・幕末の蝦夷地探検とアイヌ人物誌の記録を残した松浦武四郎記念館には行けなかったが、鳥羽水族館では、アイヌ民族が交易品の一つであったラッコの毛皮に因むラッコ(アイヌ語)など北方動物を観察しました。
・卒業研究のテーマである絶滅危惧種の一つ、海亀などの生態についても情報を得ることができました。
 
2)伊勢神宮
・大和(飛鳥)の王権とは地理的にも信仰的にも関わりの深い伊勢神宮(祭神は天照大神)に参拝し、聖域の雰囲気を感じ取りました。
 
3)おかげ横丁
・世のお蔭参りから全国的に知名度が高く、参拝者のおもてなしをするために門前市として賑わう「おかげ横丁」「おはらい横丁」での観光開発の様子を見学しました。
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現代こども学科 藤原孝章先生 「卒業研究Ⅱ」 

日 時:2022年11月10日(木)
研修先:福井県立恐竜博物館

 

藤原ゼミでは、2020年1月下旬(豊田市保見団地、東保見小学校にて多文化共生の教育を探る)以来のフィールドワークを実施しました。コロナ禍で中断していましたが、今回やっと、福井県立恐竜博物館への訪問が実現しました。ゼミでは卒業研究(共同研究)において、絶滅危惧種×SDGsの出前授業についてまとめています。恐竜は地球外の隕石衝突による大規模な気候変動によって消滅したといわれています。かつて大陸の一部であった日本列島の福井県でその恐竜の化石の一部が発見されています。鳥類は恐竜の生きた化石とも言われているが、恐竜博物館そのものはSDGsや持続可能性そのものを意図的に展示しているわけではありません。しかし当時とは異なる、地球温暖化による気候変動やプラスチックゴミなどの廃棄による海や陸の汚染がもたらす生物多様性や持続可能性の課題と共通する部分もあり、学ぶことも多くありました。また、福井駅は2024年3月末の新幹線開業を前に大幅にリニューアルされていますが、これもまた社会科的には地域の変容のあり方、まちづくりの実際としても学びの材料になりました。

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現代こども学科 笠間浩幸先生「応用演習Ⅰ」

日 時:2022年8月4日(木)
研修先:鳥取県「砂の美術館」、鳥取砂丘

 

「砂場保育」や「砂の遊びとアート・親子プログラム」を研究・実践している笠間ゼミでは、8月4日に鳥取でのフィールドワークを行いました。最初に鳥取砂丘「砂の美術館」を見学。つい先日オープンしたばかりの第14期「砂で世界旅行・エジプト編」を、砂の美術館総合プロデューサーである茶圓勝彦氏に直々の解説をしていただきながら観ることができました。

世界トップクラス20人の砂像作家による、砂だけでできているとはとても思えない壮大なスケールと繊細な砂像の数々に、ただただ息をのみました。その後、美術館の前に広がる鳥取砂丘にも足を踏み入れ、悠久の歴史と自然が織りなす風景にしばし日常を忘れる時間を過ごしました。

新型コロナウイルス感染防止対策として非常に短い鳥取市への滞在でしたが、改めて砂の面白さ、すごさ、可能性を実感し、今後の学びと活動をどうすすめていくかを新たに考えることができた一日でした。
 

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現代こども学科 竹井史先生「応用演習Ⅰ」

日 時:2022年7月3日(土)
研修先:日本玩具博物館、神戸アンパンマンミュージアム

 

竹井ゼミでは、現代における児童文化研究の一環として、明治、大正から現代における児童文化について知見を深めるため、伝統的な郷土玩具を収集している日本玩具博物館及び現代の子どもたちに人気の神戸アンパンマンミュージアムへの見学を行いました。日本玩具博物館では館長、井上重義氏から、自然材を活かして創られる我が国における郷土玩具の意義と質の高さについてお話を伺い、アンパンマンミュージアムでは、やなせたかし氏のアンパンマンに込める思いや願いを知ることができました。時代は変化し、その表現方法は異なるがそれらの作品に込められる願いは時代を超えた豊かさがあることを確認できた有意義な研修となりました。

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フィールドワーク