薬物治療学研究室

治療抵抗性を示す乳癌幹細胞を探る

最近の生物学の進歩により、癌はモノクローナルな集団ではなく、癌細胞集団にも正常組織と同様にヒエラルキー hierarchy が存在することが明らかとなってきています。その頂点に位置する癌幹細胞 cancer stem cell には、自己複製 self-renewal とヒエラルキー再生 regeneration の能力があるとされています。私たちは、ヒト乳癌培養細胞に doxycycline 可誘導性 p53 遺伝子を導入し、人為的にアポトーシスを起こす細胞株を作成しました。その際、p53 発現によるアポトーシスを免れて生存する細胞は癌幹細胞に類似性を示します。この細胞を詳細に解析することによって新たな薬剤治療法の開発を目指しています。

研究室紹介