大学卒業後、大学病院での管理栄養士を経て、現在はフリーランスとして地域で活躍されている櫻井千佳先生による特別講義

2019/11/19

2019年11月6日、食物栄養科学科管理栄養士専攻の特別講義が開催され、管理栄養士専攻の1年次~4年次および大学院の学生約200名が参加しました。

今回は本学の卒業生で、大学附属病院入職後、栄養管理部栄養管理室室長にまでなられたのち、渡米してシカゴにて料理教室や離乳食講座等を実施され、帰国後、フリーランスとして開業された櫻井千佳先生を講師としてお招きし、-地域の「おかかえ管理栄養士」を目指して-と題して特別講義を行いました。

先生は現在、認定NPO法人がんとむきあう会理事、金沢学院短期大学食物栄養学科、石川県歯科医師会立歯科医療専門学校で非常勤講師、(医)愛康会栄養管理業務コンサルティング、食事の教室くでんの主宰等、地域に密着した管理栄養士としていろいろな場所で活躍されています。先生のご経験を大学時代から遡って、お話しいただきました。

なかでも、病院の管理栄養士としてのご経験から、安全でおいしく治療効果を高める食事の提供のためのTeam DiETの7つの目標として、1.Name First  2.Meet once a week  3.Evrybody, be a leader  4.Changing the world  5.Make something  6.Look out come  7.Think differentを掲げられていることについて具体的にお話しいただきました。この中で、7つの目標の一つ一つについて、学生たちは、自分の現在や将来に向けての目標や姿勢を見直す機会をいただきました。

さらに、病院を退職後、アメリカでの料理教室や、離乳食講座への取り組み、帰国後は地域で、フリーランスとして、在宅での料理や栄養管理について活動されていることをお話しいただき、がん患者を支援する施設の設立に携わり、家族や患者さんの話をじっくりと聞き、料理教室のサポートをされている様子をうかがいました。

学生たちは女性として、これからいろいろなライフステージを迎えることになりますが、管理栄養士としての活躍の場は考えていたよりも広い仕事の現場があることを教えていただきました。先生がこのように、楽しく仕事に取り組んでおられる背景には、“人が好き”、"食が好き”だからこそ”食”というコミュニケーションツールを使って地域の人たちのサポートを続けておられることが伝わってきました。

最後に、社会とのかかわりをたくさん持つこと、本をぜひ読んでほしい、授業に集中すること、旅もいいですね。との助言をいただきました。

食を通してひとと積極的に向き合い、いろいろな地域の中に溶け込まれている姿に、これから社会人として働く学生たちは感銘を受けたようでした。

講演後には、会場から、これからの新人管理栄養士への助言など質問があり、自分の望まない仕事であっても、3年間は我慢して続けていくこと。仕事として無駄になる経験はないと教えていただきました。

この講演を通して、家庭を持ち、仕事や地域での活動のバランスをとっておられる姿は、これから社会に出て仕事をする学生にとってもおおいに参考になったことでしょう。

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