2022年度 食物科学専攻特別セミナー 『京の食文化を学ぶ -伝統の継承と発展-』第4回を実施しました

2022/12/13

食物栄養科学科では、第4回食物科学専攻特別セミナーを11月30日に純正館3階S301教室で開催しました。当日は、学生および一般の方84名と、教職員12名が参加しました(うちオンラインでの参加12名)。

最終回である今回は、京都の名産の一つである宇治茶に焦点を当て、株式会社山政小山園 取締役企画室長 小山 雅由氏を講師にお迎えして、「抹茶のサードウェーブ -抹茶が食べ物にもなった時代に考える商品開発の実践-」というタイトルで講演していただきました。一級建築士、デザイナーでもある小山氏が家業である老舗の茶問屋に転職後の、商品開発の目を見張る実践のお話に、学生たちも圧倒された様子でした。

参加学生からは、「濃茶と薄茶の違いを初めて知った」「自然を大事に木を育てたら手摘みでないと葉を摘めないことを初めて知った」「今回のセミナーを聞いて自分も将来商品開発の仕事に就きたいと思えたので、大学生活の中で必要な知識をつけていきたい」「自分のしたいことだけでなく、できること、すべきことにも目を向けないといけないという話がすごく心に残った。今までしたいことしか考えたことがなく、具体的なビジョンが見えていなかったけれど、より広い範囲に目を向けていこうと思った」「就活においても、自分の強みだけでなく、その強みを用いてどのように貢献できるかを示すことが大事だと学べた」「自分は食品を学ぶ学科に入っているが、それを生かして別の分野に行くことも可能性としてありなのだと分かった」といった感想が寄せられました。

当日対面での参加者には高級抹茶による薄茶の試飲がふるまわれ、参加者はふくよかな香りと上品な甘みを楽しみつつ、抹茶の基本知識から商品開発の極意、就活での自身の売り込み方に至るまで熱意溢れるお話を伺うことができ、充実したセミナーとなりました。

本年度の食物科学専攻特別セミナーは、京野菜、日本酒、京料理、宇治抹茶と4回にわたり、京の食文化を支える伝統産業のプロにお話を伺いました。いずれの方も歴史ある京都の地で守り続けてきた仕事に誇りを持ちつつ、次代に向けた新たな発展を強く意識しておられることがわかりました。ご協力いただきました方々に厚く御礼を申し上げます。

221209_foodscience_report_1.JPG

 

221209_foodscience_report_2.JPG

 

221209_foodscience_report_3.JPG