2022年度 食物科学専攻特別セミナー 『京の食文化を学ぶ -伝統の継承と発展-』第3回を実施しました

2022/10/17

食物栄養科学科では、第3回食物科学専攻特別セミナーを10月 5日に純正館地下U014教室で開催しました。当日は、学生および一般の方95名と、教職員11名が参加しました(うちオンラインでの参加15名)。

 

今回は、京文化が息づく西陣に店を構える京料理 萬重の若主人で、文化庁の文化交流使も務めておられる田村 圭吾氏を講師にお迎えして、「文化としての京料理を考える。今後の継承と発展」というタイトルで講演していただきました。ご講演前、京のど真ん中の御所の北にある大学で食を学ぶことの意義を今日は学生さんたちにぜひ問いたいと語っておられたのですが、その熱意が伝わったとみえて、田村氏の軽妙な語り口に引き込まれ、熱心に耳を傾ける学生たちの姿が印象的でした。

参加学生からは、「京料理は空腹を満たすためや美食のためだけでなく、文化としての料理と知った」「日本で古くから残る儀式や行事には、すべてストーリーや込められた深い意味があることを知れた」「料理の背景にあるストーリーを言葉で表現することが重要だと学んだ」「ユネスコ無形文化遺産に登録されるということは、絶滅の危機にあると認定されたということだと聞いてはっとした。私たちの世代が次に伝えていかなければと強く感じた」「京都は物語を知る素晴らしい場所なのだから、授業外でもたくさん知識を増やして、人として豊かになりたいと思った」「日本人として京都で学んだものとしてのアイデンティティを持てるように、この学部での学びを大切にしたい」「伝統とは、軸となる日本の精神はそのままに、時代に合わせて変化していくことも大切であることを感じた」といった感想が寄せられました。まさに田村氏の術中にはまったというべきでしょうか。学生の皆さんには、京都での、そして同志社女子大学での4年間の学びを通じてさまざまなことを吸収して、次の時代のよき担い手となってほしいと願わずにはおれません。

 

第4回(最終回)は11月30日(水)15:00から、株式会社山政小山園 取締役企画室長の小山 雅由氏をお迎えして「抹茶のサードウェーブ -抹茶が食べ物にもなった時代に考える商品開発の実践-」という題でご講演いただく予定です。高校生や一般の方など、どなたでもご参加いただけます。インターネットによるライブ配信もいたしますので、ご希望の方は、下記連絡先にお問合わせください。

お問合せ:食物栄養科学科調理科学研究室

 seikat16*dwc.doshisha.ac.jp(*を@に変えてご利用ください)

221017_report_life1.JPG

 

221017_report_life2.JPG