現代社会学部公開講座 第34期 町家講座~京町家で学ぶ歴史と文化~ 第4回『現代に生きる装束文化』を開催

2023/12/18

日時:2023年12月2日(土)

 

今回は、装束司としてご活躍の黒田幸也氏にご講演いただきました。

黒田幸也先生は装束司としてご実家の黒田装束店の19代目の当主を継承し、京都神祇調度装束協同組合の理事長を務め、装束文化に携われています。
装束司の仕事は、注文に応じて織・染などの工程の職人さんへの発注を、さらに自家製の仕立てから衣紋(着付け)まで、総括的にプロデュースすることが求められます。祭事や神事の装束の他に、神社の御内陣の神具類に至るまで、時代考証や有職故実に則って調進されます。布地の端を紙縒りのように巻く捻り(ひねり)仕立てや布に光沢を与える板引きなどの高度な伝統的技法の復元により、豊かな装束の美意識の世界が今に蘇ります。忠実に継承されてきた本物だからこそ、装束文化は現代にも生きる美の文化として色あせず、季節の移ろいに凛として彩りを添えてくれます。

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