現代社会学部公開講座 第34期 町家講座~京町家で学ぶ歴史と文化~ 第2回『インドネシアの芸能にみる幸せの知恵』を開催

2023/11/06

インドネシアにおける芸能、とりわけジョクジャカルタ王家に伝わる王宮舞踊において象徴的に継承される精神性や舞踊に込められた意義は、調和と寛容の国民性の形成の規範として伝承されてきました。芸能によって神と一体となる神人合一(クバティナン)の世界観は、隣人との調和と尊重を重んじ、さらにその積み重ねによる幸せになる行動様式へと繋がります。ジョクジャカルタ王宮舞踊には女性9人で編成されるブトヨ、4人でのスリンピと呼ばれる神聖で優美な女性群舞と戦士の戦闘訓練を表現した男性群舞、舞踊劇に分類されます。

本学の学芸学部音楽学科で西洋音楽を学んだ岡部政美さんは、民族音楽へも関心を持ち、大阪市立大学へ進学してジャワ島のジョクジャカルタ王宮舞踊を研究。本講座では現地で王家に仕える芸術一家のもとに5年間滞在して王宮舞踊を学んだ経験をもとに、インドネシアの国家統一の根底の一側面をなす宗教的伝統文化や連帯感を内包する芸能の意義が語られました。

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