近代期に成長した温泉観光地と八幡信仰の源流を現地調査

2025/03/04

日時:2025年2月16日(日)~17日(月)
授業名:応用演習Ⅱ
担当:天野太郎 教授
参加学生:18名

大分県別府市は、奈良時代の地誌に記録が残る古湯で、近世まで様々な記録に記されてきましたが、大きく発展したのは「地獄湯巡り」が始まった明治〜大正期です。今日では日本国内はもとより、アジアからのインバウンド観光客が数多く訪れる国際観光地域にもなっています。そうした別府における温泉観光地の現状と課題について、天野ゼミ3年次生が現地調査を行いました。「入湯する」観光地ではなく「見る・感じる」温泉観光地としての特殊性や、周囲の自然環境と調和した観光資源の展開の特徴について学ぶとともに、公共交通アクセスの問題などについても学ぶことができました。また温泉観光リゾート宿泊施設に滞在し、滞在者の属性や行動観察を通して温泉観光地域の展開の可能性についても学ぶことができました。

さらに、近接する宇佐市には、全国4万社を数える八幡信仰の本拠地である宇佐八幡宮があり、本年で1300年目の節目を迎えることから、その参道空間の開発状況についても調査を行いました。かつては鉄道網で結ばれていた参道も現在では廃線となり、商店街の活性化も必要となっていますが、近接する別府がインバウンド観光客の集積が著しいことと対比的に、「観光の眼差し」が向けられていない状況についても理解を深めることができました。

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