伊勢神宮・鳥羽水族館でのフィールドワークを実施

2024/02/27

日時:2024年2月4日(日)
場所:三重・伊勢神宮、鳥羽水族館
授業:卒業研究Ⅱ
担当:張 瑋容 准教授

4年次生13名が、卒業前の最後のフィールドワークを実施しました。3年次は京都市内でローカルなおすすめスポット地図の作成を目的に、叡山電鉄沿線を回りましたが、今回は日本全国ないし世界的にも有名な観光地、伊勢神宮を訪れました。コロナ感染状況も落ち着き、外国人観光客が戻りつつある中で、伊勢神宮も大勢の国内外の観光客で賑わっているのではないかと予想していましたが、実際に訪れてみたところ、予想と反して、外国人観光客はほとんど見られませんでした。個人または団体の日本人観光客がほとんどの中で、中国や台湾などアジアの観光客はわずか数名程度だったようです。その理由について学生たちは各所を巡りながら議論し、伊勢神宮までのアクセスは少し不便ではないかとの意見などが挙げられました。最寄駅の伊勢市駅か五十鈴川駅からバスの乗り換えなども考えると、大阪や京都からさらに足を延ばすことは、外国人観光客にとって少しハードルが高いと考察していました。

一方、アフターコロナの観光にフードツーリズムが盛んなことが指摘されていますが、今回のフィールドワークにより、実際に肌で感じることができました。外宮よりも内宮の方が観光客で賑わっており、特に内宮近くのおかげ横丁に最も賑わいが見られました。食べ歩きが盛んであり、串で刺さってある唐揚げ棒やチーズ棒など食べ歩きに向いている食べ物が、コロナ禍前より増加しているように感じられました。新型コロナ感染症の影響は観光の経済面だけでなく、観光のあり方にも大きな変化が持たされたと実感しました。

伊勢神宮から電車で10分程度の鳥羽駅にある鳥羽水族館は、館内の展示が非常に豊富で、ショーも充実しており、若いカップルと子ども連れの家族が多く見られました。遠方からの観光客よりも、近隣エリアからの訪問客が多い印象を持ちました。魚の紹介パネルがほとんど日本語のみであることからも、日本人観光客向けで作られていると感じられました。

京都近辺の観光スポット、伊勢神宮と鳥羽水族館での今回のフィールドワークから、京都・大阪のオーバーツーリズム問題を考えてみると、どのように観光客を伊勢などの近隣エリアに誘致するかが最重要問題であり、中でも交通の便と多言語対応のサービスが喫緊の課題であるとまとめました。

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