京都府・宇治市との地域連携プログラム 宇治市の観光課題の解決に向けた報告会を実施

2024/02/20

【日時】2024年1月24日(水)
【授業】応用演習Ⅱ
【担当】天野太郎 教授
 
本学科の天野ゼミ3年次生 は、2022年度から京都府地域政策室・宇治市・宇治市観光協会・お茶の京都DMOとの協議の中で、宇治市における観光課題に関してその解決策の調査・検討を行ってきました。宇治市においては、中心部を流れる宇治川の左岸に観光客が集中し、歴史的観光資源の豊富な右岸地域への観光客誘導が求められること、観光客の滞在時間をいかに伸ばすのかが課題とされていました。

2022年度には宇治市・宇治市観光協会によって現地説明会や観光に関する講演会を実施し、また2023年度からは具体的な解決策を検討するため、学生による月に数度の現地フィールドワークも実施しながら、その可能性について調査を行ってきました。その報告会として、京都府、お茶の京都DMO、宇治市、宇治市観光協会の関係者の方々をお招きし、報告会を行いました。

この観光課題に関しての報告会においては、まず担当の天野教授から宇治に対する観光のまなざしが歴史的にどのように変遷してきたのか、古地図や名所図会類に基づきながら報告を行い、第2次世界大戦前までは課題となっている宇治川右岸エリアの方がむしろ観光対象となっていたこと、鉄道会社の役割が大きかったこと、京都全体のオーバーツーリズム問題を考える上で宇治の観光の役割が大きいことについて報告を行いました。またその具体的な解決策として、図像資料が歴史的に重要であり、今日ではInstagramなどのSNSによる動画発信の効果について、各地の事例を紹介しつつ報告を行いました。

次に学生からは、その具体的な方策として、社会システム学科の3年次生・2年次生が中心となり、宇治の観光資源や推奨コースについて1分程度の動画を30本程度作成したこと、その発信を通して地域資源の魅力の発信や滞在時間の増加に繋げていく具体的かつ実践的な成果が得られたこと、さらに動画作成を通して調査した歴史的な都市観光に関する諸課題について報告しました。

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