岡崎・南禅寺―禅宗の最高格式の寺院と近代京都の原動力となった地を歩く

2023/12/19

現代社会学部社会システム学科
科目:京都・大阪・奈良フィールドワーク
日時:2023年12月13日(水)
担当:天野太郎 教授

 

今回のフィールドワークでは、近代京都の復興の原点の一つともなった場所―すなわち平安奠都1100年記念事業・第4回内国勧業博覧会が開催された地・岡崎と、隣接する禅宗の別格の格式を誇る南禅寺周辺を歩きながら、なぜこの地域が京都の中でも特別な意味を持つようになったのか、その歴史的・文化的背景について考察を行いました。

蹴上の琵琶湖疏水に関連する発電所、灌漑水路、消火用ポンプ場などの史跡をたどりながら、近代的な運河開削の歴史と現代につながる観光資源化について見学を行いました。建設当初は景観問題ともなった水路閣が、その後は南禅寺を代表する景観となった点について話し合いながら、景観問題やその概念、評価が、時代とともに変遷することについて実地体験しました。さらに南禅寺の塔頭見学を行ないながら山門に登り、京都東山からの景観についても理解を深めることができました。

また、近代京都の復興プロジェクトの一つであった博覧会の跡地活用についてもフィールドワークを行い、その開催地跡に展開する岡崎の京セラ美術館、平安神宮などを巡りながら、博覧会がその後の地域社会に与えた影響について、そして現在議論となっている大阪万博とも関連させて考える機会となりました。

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