京都と大阪の境界の歴史を歩くフィールドワーク〜島本・大山崎の歴史と文化

2022/01/20

日時:2022年1月19日(水)
「京都・大阪・奈良フィールドワーク」 担当:天野太郎

京都府西部の大山崎地域は、かつての山城国と摂津国の国境に位置し、京都への西の玄関口にあたる重要な地でした。そうした山崎には、日本における製油発祥の地としても知られる離宮八幡宮や、そこから展開してきた油神人の存在、さらには山崎合戦の古戦場など、長く歴史の舞台となってきた地です。また、西国街道と淀川水運の陸路と水路の結節点にもあたり、紀貫之の『土佐日記』にも登場する古代からのの交通の要衝でもありました。

そうした地域の歴史的な背景について、まずは大阪府側から、楠木正成の故事でも知られ戦前には有数の観光地であった桜井駅、後鳥羽上皇の離宮でもあった水無瀬神宮など、西国街道を歩きつつ現地学習を行いました。また京都府との境界にあたる離宮八幡宮では、荏胡麻を活用した精油について学ぶとともに、大山崎に営まれた洋館を活用した大山崎山荘美術館の洋画の鑑賞や、山崎合戦の舞台でもある宝寺なども訪問ししつつ、宇治川・木津川・桂川の三川合流を遠望しました。京都―大阪の境界としての立地特性について考察することを通して、京都が周辺地域とどのような結びつきを持ち、展開してきたのかについて、改めて実感することができました。

220120_fieldwork_1.jpg

 

220120_fieldwork_0.jpg

 

220120_fieldwork_3.jpg

 

220120_fieldwork_4.jpg