第1回「春の京都を学び歩くツアー」を開催

日時:2024年5月18日(土)
担当:天野太郎 教授
参加者数:6名
社会システム学科は、そのカリキュラムの特徴として様々な授業においてフィールドワークを重視した構成となっています。その中で、特に1年生を対象とし、「京都の大学」に入学した学生たちに京都の歴史や地理、観光の視点を通してその文化の重層性を実感してもらい、学生一人ひとりの交流、さらにはフィールドワークの重要性について学ぶことを目的として、今回はじめての試みとして、正課授業外での京都を歩くスタディツアーを実施しました。
京田辺キャンパスからも程近い宇治は、本年のNHK大河ドラマの舞台ともなっており、内外からの多くの観光客からの注目を集めています。そうした宇治の歴史的な形成過程をたどりながら、宇治―そしてかつての名称であった「菟道」が、皇室とも深い繋がりをもった経緯、平安時代以降は貴族の別業となり末法思想の拠点となったことを考えるため、平等院、宇治神社、宇治上神社を訪れました。世界文化遺産となっているこれら寺社が、宇治川を挟んで立地している意味や、成立の歴史的背景について学びました。また、「源氏物語」宇治十帖の舞台であることをさらに理解するため、宇治市立源氏物語ミュージアムを訪問、家塚館長から博物館の目的、源氏物語ゆかりの地としての意味について解説をいただきました。
さらに、菟道稚郎子尊宇治墓(丸山古墳)を見学、「菟道」宇治が死のイメージを持たれる地となった歴史的背景についても学びました。また、豊臣秀吉によって築かれた宇治川の堤防「太閤堤」の復元遺構や、宇治茶の歴史や特徴について体験型学習を通して学ぶことのできる施設見学を通して、宇治の多様な姿について学ぶことができました。


