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「人を善悪で分けるのは馬鹿げている。人間とは魅力的か、退屈か、である。」こんな言葉を生み出したのは、19世紀に活躍したイギリスの劇作家、オスカー・ワイルド。彼が残した言葉たちは、矛盾を感じさせ、皮肉にもとらえられるかもしれない。しかしその言葉には、世間の真の姿が隠れているようにも感じられる。そんなオスカー・ワイルドの気質が表現されている劇の1つが、Lady Windermere’s Fan『ウィンダミア卿夫人の扇』。今回の表象文化フェスティバルでは、この劇から第一幕をお届けします。

場面は、ウィンダミア卿夫人の21歳の誕生日の午後。夜にパーティーを控えた夫人のもとに訪れる2人の来客。彼らとの会話を繰りひろげていくうちに、夫人はある疑いを抱くこととなります。さて、その疑いは真実となるのか、そしてそれは「真実」なのか。私たちの劇を観に来て、あなた自身で考えてみてはいかがでしょう?ウィンダミア卿邸でお待ちしております。

英語英文学科3年次 S. S.


表象フェスのイベントはいよいよ後半にさしかかりました。
12月17日(火)17:00より、楽真館ラーニング・コモンズにてクロージングイベントを行います。


 

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クリスマス朗読&合唱会
12月5日(木)ランチタイム 於楽真館LCイベントエリア

年中行事に関連したマザーグース(英米の伝承童謡)は多々ありますが、「クリスマスの十二日」(The Twelve Days of Christmas)の人気は圧倒的で、日本でも12月になると、あちこちの遊園地やショッピングセンターにこのメロディーが流れます。

本来クリスマスツリーやクリスマスリースは、12/25のほぼ4週間前にあたる待降節(Advent)から飾り始めますが、それを片づけるのは、年が明けた1月6日です。つまり、12/25からこの日までの12日間が「クリスマスシーズン」であり、12日目の夜のパーティーで締めくくるのは、シェイクスピア劇『十二夜』(Twelfth Night)で暗示されている通りです。

マザーグース「クリスマスの十二日」は、十二夜のパーティーで歌われてきた遊び歌であり、恋人からの贈り物が日々増えていく、という体裁の〈積み重ね歌〉です。優雅で軽快なメロディーに合わせて、参加者が一連ずつ歌い重ねていき、言葉が詰まった人には、ちょっとした罰が待っている、というわけです。

表象フェスの締めくくり間近いこの日、ランチタイムのひと時(12:45~13:00)に、学生有志が歌と朗読で「クリスマスの十二日」をご披露いたします。ぜひお気軽にご来場ください。ご一緒に楽しんでいただければ嬉しいです。

英語英文学科特任教授 小山 薫

 

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スラップスティック・イン・ザ・サイレンス
11月13・14日 於LC2階WSルーム

企画者インタビュー Aさん・Mさん(日本語日本文学科4年次生)

――長いタイトルですが、どういう意味ですか?

Mさん スラップスティックというのは、ドタバタっていう意味で、無声映画のことを「音のない世界のドタバタ喜劇」と表現しました。

Aさん 「君たちはどう笑うか」という副題をつけようって言ってたよね。

Mさん 音がないのにドタバタっていう、矛盾した感じが好き!

 

――今回紹介してくれる作品の魅力を教えてください。

Mさん 無声映画って言ったらチャップリンが有名だけど、今回はバスター・キートンの作品が中心です。中でも『キートン将軍(原題:The General)』は、はずせなかった。

Aさん 南北戦争の時代が舞台の、列車の逃走劇です。

Mさん お笑い要素はちょっと控えめで、大河ドラマ的作品かな。笑える要素もありつつ、史実を拾っている。

Aさん ただ、行って戻ってくるだけなんだけど、道中いろいろありすぎて!

Mさん たとえば、大砲が・・・

Aさん あああっ、ネタバレ注意!

Mさん そしてキートンがハンサムで。

Aさん うんうん。私は横顔が好き!

Mさん ハンサムなのに顔面で砂袋を受け止めたり、あまり顔を大事にしていないよね。

Aさん そしてとにかくアクションがすごい。

Mさん ジャッキー・チェンが元ネタにしているくらいなんです。

 

――このまま、一晩語れそうですね!最後に皆さんに一言PRを。

Mさん いい意味で期待を裏切ってくれる映画がそろっているので、ぜひ来てください。

Aさん 100年前なのに、今観てもすごく面白くて通じるところがあるので、見て損はしません。

Mさん バナナの皮で、こけ「ない」というネタがすでにこのころからあるんだなーって。

A<さん そうそう。それで・・・

 

二人の話は尽きないようです。無声映画を今まで知らなかった人もこれを機会にぜひその面白さに出会ってみてはいかがでしょうか。 

スケジュール等は学内掲示をご覧ください。
※対象は本学在学生です。

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映画や本からちょっとだけ知ろう!台湾
11/6(水)〜8(金)   LC2階WSルーム 

一つの国・文化をよく「知る」とはどういうことか。どうすればちゃんと「知る」ことができるのか。駆け出しの日本語教師として台湾で20代の数年間を過ごしていた私は、しばしばそんなことを考えていました。海外でちゃんと仕事をし、安寧の日々を過ごそうと思う者には、その国の文化や人々を理解するということが切実な問題だからです。

 その土地を訪れた人の話を聞いても、それだけではわからない。

 本や映画を見ても、それだけではわからない。

 その土地に住んでも、住むだけではわからない。

 その土地の人と親しく交わっても、それだけでは知ることができないことがある。

本来多面体である一つの国・文化・人を理解するには、たぶんこれら全てが等しく必要なのです。 

「台湾」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、今ならばタピオカ・ミルクティーでしょうか。それとも小籠包? では、台湾には美しい夕日スポットがたくさんあることは知っていますか。海や湖に落ちる夕日を愛する、台湾の人たちについてはどうでしょうか。「台湾は親日的」は聞いたことがあっても、「日本による台湾統治」の歴史や、台湾の人々の持つナイーブさを知っている人は案外少ないかもしれません。まずは映画や文学作品を見てみましょう。少し知れば、きっともっと知りたくなる、はず。

日本語日本文学科准教授 山本由紀子

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『高慢と偏見』は18世紀イギリスの上流階級の男女の恋愛と結婚を描いた小説です。作者は当時の恋愛をユーモラスに描き、いわばラブ・コメの元祖ともいうべき作品になっていて、今でも世界中で愛されています。愛され過ぎて、作品が書かれた当時から現在に至るまで、続編やパロディ小説がひっきりなしに書かれてきました。しかし『高慢と偏見とゾンビ』というタイトルにはびっくりしました。18世紀イギリスの上流社会にゾンビ!!!しかし読んでみると、小説の重要なキーとなる表現やストーリーはそのまま使われながら、そこにゾンビが登場します。玉の輿結婚を夢見る乙女であったベネット家の5姉妹は、ゾンビと戦う勇ましい戦士になります。映画では、18世紀イギリスの上流社会の格調高さとゾンビをやっつける痛快さの両方を楽しむことができます。
英語英文学科教授 玉田佳子

玉田先生と語る『高慢と偏見とゾンビ』は、11月19日(火)16時45分よりLCワークショップルームにて。
日本語で読むには、ちくま文庫版がお薦めです。


 

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「表象文化フェスティバル」の公式Instagramを開設いたしました。ぜひフォローしてください。

190808_10th_closeup_Instagraml.jpg  同志社女子大学 表象文化フェスティバル-ふみだすチカラ- @Hyoshofes


 

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ロゴマーク最優秀賞受賞者の表彰式を行いました。


 

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学生実行委員、活動を始めています。


 

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表象文化フェスティバル実行委員が、イベントの準備を進めています!

2019年 表象文化学部設立10周年記念事業