実施方法
本学薬学部の教育では、下記の図2に示されている項目を番号順にこなしていくわけではなく、また実際の講義や実習にあたって、各授業科目とユニットが一対一に対応してはいません。それは皆さんの理解のしやすさを考え、再編成した結果です。例えばコアカリキュラムでは薬の作用と副作用を同じ細目の中で扱うことになっていますが、副作用の部分だけを取り上げて詳しく解説することが必須であり、別に専門の講義を設けています。また、A群(ヒューマニズム)は全学年を通して組み込まれていますが、その内容は、各講義の中で少しずつ触れられています。さらに、コアカリキュラムは最低限確保しなければならない部分(全体の7割)であり、各大学は独自に3割の発展的内容を加えることになっています。このコアカリキュラム外の項目に関しても、独立した科目にせず、関連する各ユニットに追加する形で行う場合がほとんどです。
【図2】
次の図3は、上記のコアカリキュラムの各ユニットに、それぞれの講義科目を当てはめたものです。各講義科目は各ユニットの内容にもっとも近いものに近接させていますが、上述の理由から、完全に一致しているわけではありません。1回ごとの講義目標は、各講義科目にリンクが張ってあるシラバスを参照してください。各科目のシラバスには、コアカリキュラムのどの部分を扱っているのかが明記されており、全体としてコアカリキュラムのSBO全体をカバーし、かつ大学独自の項目も付け加えられています。
【図3】
薬学の領域は基礎から臨床まで幅広く、薬剤師はそれらすべてに関して一定以上の知識と能力を身につけていることが要請されています。学生諸君は、特に低学年の時期には、現在学んでいる科目が一体何をめざしているのか理解しづらく、学習の目標を見失うことがあるかも知れません。そういう場合に、まず図に示した全体像を理解したうえで、各ユニットの位置づけをつかみ、その中で当該の科目が何をめざしているか、そしてそれが毎回の講義・実習でどのように達成されているかを確認するようにしてください。