関口英里教授ゼミ3年次生が産学連携伝統文化振興プロジェクト「Know the Spirit of Noh」発表会を実施

【日時】2024年5月25日(土)11:30~12:30
【場所】くろちく百千足館(京都市中京区)
関口英里教授のゼミに所属する3年次生が、2023年度から取り組んできた産学連携プロジェクト「Know the Spirit of Noh」の成果発表を行いました。
関口英里教授のゼミでは、2008年度から毎年、産学連携プロジェクトとして、京都の伝統文化を新時代に即した手法で一段と活性化させるためのイベントプロデュースに継続的に取り組んでいます。
今回のプロジェクトでは、株式会社くろちくとの連携により「能と伝統文化を通じて日本文化を京都から世界へ発信すること」を目標に活動を開始。インバウンド観光需要の取り込みを念頭に、海外からの旅行客に本物の日本文化を手軽に体験してもらい、その体験を自ら発信することで日本文化を世界に広めてほしいという戦略のもと、「能と伝統文化を世界に広める会」を設立し、「大阪・関西万博きょうと推進委員会認証制度」の事業として認定されました。
発表会当日は、「Know the Spirit of Noh」についてのプレゼンテーション、レッスン動画の披露・体験内容の実演、広報物(チラシ・SNSアカウント)の説明を行いました。





「Know the Spirit of Noh」について
プログラム構成と流れは以下の通り:
・能楽師による、約10分間のレッスン動画※で能の基礎を速習
(※全編英語字幕付き、10分間の動画で、現役の金剛流能楽師から、能の基礎に欠かせない「足袋の履き方」「能舞台の歩き方」「扇の開閉」「謡の発声」を学ぶ。)
・株式会社くろちくが有する本物の能舞台で速習内容を実践
・修了者を「日本伝統文化応援大使」に認定、文言と認定印を施した扇を証書として授与
・「日本伝統文化応援大使」は能と伝統文化の素晴らしさをSNS等でPR・拡散
「Know the Spirit of Noh」発表までの主な活動
① 伝統文化の振興にフォーカスした独自の新たな消費文化新興モデル「LEAD※」を創案
伝統文化、メディア活用、学び・産学連携それぞれが抱える課題を解決し、伝統文化の振興にフォーカスした独自の新たな消費文化新興モデル「LEAD※」を創案し、独自モデルとして公式に発表。
(※体験的学習を伴う文化的消費から自律的情報発信に至る行動の流れを表すモデルで、その各段階の頭文字を取って名付けられている。)
② 海外旅行客約200名を対象としたアンケート調査を実施
プログラムの有効性を立証するために、2024年5月1日(水)~2日(木)に京都駅、祇園四条駅周辺、くろちく祇園倭美坐で、京都における海外旅行客約200名を対象にアンケート調査を実施。
来日目的や旅行予算、能に関する興味関心やプログラムへの参加意向などを調査した結果、本プログラムのニーズ、文化振興への貢献性、ビジネスとしての実効性と収益性の高さが実証されました。
今後、「Know the Spirit of Noh」は、モニター調査を行ったうえで実際の効果を検証し、さらにブラッシュアップを加えたのち、年内に株式会社くろちく施設にて運用が開始されます。
さらには、認定事業として大赤・関西万博と連動した活動を行い、相互の波及・相乗効果を実証しながら、「LEADモデル」ならびに「Know the Spirit of Noh」プログラムの深化・進化を目指します。