『赤毛のアン』に会いたい―モンゴメリ生誕150周年を記念して― 表象文化学部連続公開講座①

自然の美しいプリンス・エドワード島を舞台に、孤児院育ちのアンが、持ち前の想像力とエネルギーで周囲の人々と共に成長していく『赤毛のアン』シリーズ。アンの愛と挑戦の物語は、出版からおよそ120年、いまだ私たちを魅了し続けています。英語英文学科では、作者であるルーシー・モード・モンゴメリ生誕150周年となる今年、多角的な視点から理解を深め、魅力を再発見することを目的として、連続公開講座を企画しました。その第1回目の開催報告です。
テーマ「時代とともに変わる『赤毛のアン』ー映画の比較と考察ー」
日時:2024年10月22日(火)16:50~18:00
場所:今出川キャンパス楽真館R401教室
この講座では、カナダ出身の﨑ミチ・アン准教授が、映像作品の視点から『赤毛のアン』を掘り下げました。﨑准教授は、自身のミドルネームが「アン」であることや、ポジティブかつおしゃべりな性格、そして時に感情的になる面など、アンとの共通点を紹介しながら、親しみを込めた講演を展開しました。個人的なエピソードを交えつつ、作品に対する愛情を感じさせる語り口で、参加者を作品の世界に引き込みました。
『赤毛のアン』は、1908年の出版以来、時代を超えて多くの人々に愛され続け、映画やドラマといったさまざまなメディアで映像化されてきました。講座では、これら映像化作品に焦点を当て、それぞれが生まれた時代の文化や社会的背景がどのように反映されているかを考察。また、原作にどれほど忠実か、あるいは新たにどんなテーマが取り入れられているかを詳細に語り、参加者を魅了しました。
映像化作品は、時代ごとに新たなテーマや社会的視点を取り込みつつも、アンの物語の核心にある「夢や希望を持って前向きに生きる」というメッセージをしっかりと受け継いでいます。﨑准教授は、こういった魅力を保持しながらも、時代の変化に応じて進化してきた『赤毛のアン』の新たな展開に対する期待を語り、講演を締めくくりました。
この講座には、学生、教職員、そして一般の方々約40名が参加し、作品への理解を深め、心温まるひとときを共有しました。次回の講座は11月8日(金)16:50~18:00に開催予定です。