kv_img01.jpg Vivi net 同志社女子大学のリアルな情報メディア

「日本語学」ってなに?

 

みなさん、こんにちは! 日本語日本文学科4年次生のゆみです。

鮮やかな新緑がとてもきれいな季節となりました。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

 

今回は、日本語日本文学科で学べる「日本語学」という分野を紹介したいと思います。

日本語日本文学科では、日本語学、日本語教育、近現代文学、古典文学、日本文化の5つの分野が設置されています。

そして、2年次生に上がるタイミングで分野選択を行い、選択した分野に応じたテーマで卒業論文を書くことになっています。

私はその中から「日本語学」を選択し、現在は方言研究のゼミに所属しています。

「日本語学」を選択した学生が必ず受ける授業が「日本語学基礎演習」です。今回は、この「日本語学基礎演習」での学びをもとに、「日本語学」の魅力を皆さんにお伝えできればと思っています。

 

まず日本語学とは、日本語の文法や語彙、音声、方言など、日本語そのものに目を向ける学問です。「日本語学基礎演習」では、春学期に方言について、秋学期に語彙について学びます。

 

春学期は、方言、つまり「地域のことば」に着目するため、フィールド・ワークに出かけました。フィールド・ワークでは、今出川キャンパスから徒歩圏内にある桝形商店街や老舗の和菓子屋さんを訪れました。

京都御所のすぐ近くという土地柄ならではの暮らしや習慣、そしてそこで使用されることばを知り、私たちが学ぶ今出川キャンパス周辺の歴史や文化の重厚さを、ことばを通して知ることができました。

 

秋学期には、ことばとことばの「連想」をテーマに、対義語について調べます。学生それぞれが、縦と横、日と月、春と秋など、対になることばを10冊以上の辞書で調べ、意味を比べました。私は、上と下について調べ、辞書ごとに定義が違っていたり、載っている意味の数が異なっていたりと、辞書の個性を発見することができました。

秋学期の最終レポートでは、それぞれが調べてきたことばで辞書を作りました。十数ページに及ぶもので、提出したときの達成感は忘れられません。

 

「日本語学」と聞くと、なんだか高校までの国語の延長線にある学問であるような感じがするかと思います。しかし、無意識に普段話している日本語を、外から、時には自分の中から、多角的に観察できる分野であると思います。

今回取り上げた「日本語学基礎演習」は、日本語学選択者のみが履修できる授業ですが、オノマトペについて学習する「日本語学テーマ研究」や、日本語の使われ方を統計によって比較する「日本語の語彙」など、日本語学を選択しなくても履修できる授業がたくさん開講されています。

 

自らの母語について考えを巡らせ、自分のなかにあることばを豊かにしてみてはいかがでしょうか。

みなさんのことばへの興味に繋がればうれしいです。

 

この記事を書いたVIVI girls

sotugyousei.jpg
表象文化学部日本語日本文学科
卒業生
TOP