食物科学専攻でする実験って?
こんにちは!生活科学部食物科学専攻4年次生のえりです。
キャンパス内の桜も満開となり、新たな気持ちで新学期を迎えています。
食物科学専攻では3年次に食品機能学実験、食品バイオテクノロジー実験、調理科学実験、食品加工・物性学実験の4つの実験を行います。
今回はこの中から「食品加工・物性学実験」、「食品機能学実験」について説明します。
1つ目は「食品加工・物性学実験」です。
この実験では実際にかまぼこや豆腐、パンなどの加工食品を作ったり、専用の機器を使用して、“ういろう”のテクスチャーを計測したりと身近な加工食品の原理を理解したり食品の物性測定を行ったりします。
ぱっと聞くと難しいことが多いのですが、2年次生で理論的な部分を座学で学び、その実践に近い実験になっています。
また、この実験ではクラスごとにテーマが与えられ、それに従ってパンとアイスを自分たちで考えます。
私たちのパンのテーマは「低糖質なパン」でした。
実験は主に2人ペアで行うのですが私たちはオートミールを使用した「明太マヨパン」と「夏野菜カレーパン」を考えました。
明太マヨパン
夏野菜カレーパン
ほかの班では低糖質な「タイガーブレッド」や「フォカッチャ」などがありました。
最初に与えられるものは基本的なパンの作り方のみなので、そこから試行錯誤を行うことができてとても楽しい実験でした。
次に「食品機能学実験」についてです。
この実験では、様々な食品に含まれている成分について調べその手法について学びます。
具体的には加工食品に含まれる保存料の量の計測、機能性表示食品になっているサプリメントや茶類の効果の測定、野菜ジュースなどに含まれる果汁・野菜の色素の分離などを行います。
これは野菜ジュースに含まれる色素を、“カラムクロマトグラフィー“を用いて分離した色素の一部です。
カラムクロマトグラフィーとは筒状の容器にシリカゲルなどを詰め、その中に液体を流すことで液体の中に溶け込んでいる化合物を取り出す方法のことです。
よく、「みかんをたくさん食べる人は手が黄色くなる」と言われますよね。あれは迷信ではなく、実際にみかんに含まれる色素が影響しています。
このように野菜ジュースによって含まれる色素の量の比較を行い、それぞれの色素にどのような機能性があるのかを調べることをこの実験では行いました。
これらの実験は、行うだけでなくレポートを書くことによって、よりその内容についての理解を深めることができます。
実験やレポートを書くことは大変なことも多いですが、求めるべき値を正確に実験で出せたときは達成感を味わうことが出来ます。
今回は3年次生で行う実験の一部を紹介させていただきました。
実験ってどんなことをするのかな?という疑問に少しでも応えられたら嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました!