キャリア支援部長　吉岡康博

2020年度の就職活動について

新型コロナウイルス感染症拡大による影響が至るところに現れています。
今年は、「栄光会」や「同志社女子大学の集い」が中止となり、昨年度の就職状況や今年度の就職活動状況等について、ご説明する機会がなくなりましたので、HPにて行います。
平素は、本学教学及びキャリア支援部へのご理解とご支援を賜り、誠に有難うございます。衷心より感謝申し上げます。

さて、昨年度の就職状況ついては、下記の『2019年度就職状況』をご覧ください。就職決定率は前年度よりも0.4ポイントアップし、99.5％で過去最高の決定率でした。詳細も是非ご覧ください。

まず、雇用状況を説明いたします。
ここ数年は、グローバル化、IT化による産業構造の変化に対応した人材不足の影響で、学生有利の売り手市場が続いています。企業等は不足している労働力を補い、より生産性の高い成果を求めて、外国人労働者の採用、AI等の導入やテレワーク、定年延長や退職者の再雇用、そして女性の活躍を推進しています。働き方改革も加わり、様々な制度が変わりつつあります。
新卒女子採用の変化としては、一般職採用が廃止または激減しています。地域限定を含めた総合職への移行です。与えられた仕事を処理する人より、新たな仕事を創造し、結果を出す人が求められているのです。
ところが、新型コロナウイルス感染症の経済に及ぼす影響が大きくなり、世界的に景気の低迷が見えてきています。企業においては採用活動を中止・中断したり、採用人数を抑制するようになってきました。長期化すれば来年度以降の就職活動も厳しくなると予想されます。

私は、今年の就職活動のキーワードは「ミスマッチ」と「長期化」と考えています。
まず「ミスマッチ」についてです。現代の学生はパソコン、スマートフォンなど電子媒体の利用が日常化しています。求めたいものだけを得るという行為に慣れていますので、多くの企業がありながら、知らないことは興味がないとか、適性がないとかと思い込む人が増えているように思います。業界研究・会社研究の幅が狭くなり、可能性を自分自身で限定してしまいがちです。そのようにならないよう心掛けてもらいたいです。
また、感染症の影響で企業の採用活動においてWEB面接が急増しました。意思を十分に伝えられず、学生と企業それぞれの立場で思い（評価）が異なるという状況が発生することも考えられます。WEB面接に関するガイダンスやOG紹介も行っていますのでご利用いただきたいです。

次に「長期化」です。既に内々定を得ている学生は、昨年度のインターンシップから積極的に参加している傾向があります。感染症拡大以前から、インターンシップを選考の一つとして位置付けている企業が増えていることが理解できます。さらに、従来であれば、1つの内定を持ちつつ就活を続ける学生がいますが、今年は複数の内定を持ち、就活を続ける学生がいます。それは、10月以降に就活を終える学生が増えると、内定辞退された企業が再募集を行うと予想されるからです。

キャリア支援部では、今年2月下旬より上述のことを想定しつつ、下記の通り、様々な取り組みを実施しています。また1年次生よりガイダンスを開催しますので、積極的な参加を期待しています。

お嬢様には、新型コロナウイルス感染症による影響で、変化する雇用環境に柔軟な姿勢で根気強く臨み、就職活動を成功されるよう、スタッフ一同支援する所存です。困ったことがあればキャリア支援部に遠慮なくアクセスしてくださいますようお伝えください。