「ネスタリゾート神戸」でフィールドワークを実施(竹井史ゼミ)

2023/02/10

日時:2023年1月14日(土)
場所:ネスタリゾート神戸
授業:卒業研究Ⅱ
担当:竹井史先生

 

本学年は、2年間のコロナ自粛があり、ゼミの研修ができないままになっており、ようやく卒業間際に実現しました。研修場所について様々な議論になりましたが、現代の子どもたちの遊びに関する現状と課題という観点から、神戸ネスタリゾートに行き、五感を通じた実体験の遊びの意義について考えることとなりました。ネスタリゾートは、自然を生かした沢山の遊びが企画されており、身体性を伴った遊びについて考える上で格好の教材でした。当日は、朝から雨天で、入場者も少なく、それぞれのアクティビティが実施されるかどうか危惧されましたが、午後から雨も上がり、すべてが待ち時間なしのグッドタイミングでした。

沢山のアクティビティのうち、ボルタリング、スカイジャングル、キャニオン・ドロップ、スカイ・イーグルなどを体験しました。ボルタリングや大掛かりなアスレチックのできるスカイジャングルでは、身体のバランスを駆使することでようやく進むことが出来る内容で、普段、使わない筋肉や感覚を総動員することで身体性の充実した達成感を得られました。1本のロープをつかみながら高所を歩く様子は、ハラハラドキドキの連続で、見ている方も大いに疲れました。丘の上から大空を飛ぶ鳥のような経験のできるスカイ・イーグルやボールの中に入って斜面を転がるキャニオン・ドロップは、遊びの中でも眩暈(めまい)の遊び(ロジェ・カイヨワ)に入る、普段、経験できないもので、その領域の遊びの意義について身体性を伴いつつ経験できたようです。

本来、自然等と関わる身体性を伴った実体験の遊びの経験をベースにしながら、バーチャルな遊びの面白さを感じとることが必要であり、その融合が現代の子どもたちの遊びの豊かさをとらえる上で重要だと考えられます。その観点から考えると、今回の遊び体験は、現代における子どもの遊びの在り方を考える上で重要なきっかけになった研修でした。

※ロジェ・カイヨワ(1913-1978)。フランスの評論家、社会学者。人間を「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」と位置づけ、遊びを、模倣、競争、運、眩暈の4つの遊びに分類。

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