『Japan Studies B』東京フィールドトリップを実施
11月1日(土)から2日(日)にかけて、Japanese Studies Program(JSP)の日本文化・社会クラス『Japan Studies B』の一環として、東京でフィールドトリップを実施し、JSP留学生5名、クラスメイトの学生3名および引率者3名が参加しました。
Japan Studies Bでは、日本の文化およびマンガ・アニメーションなどのメディア芸術について学んでいます。
初日は、原宿の太田記念美術館を訪問し、「蔦屋重三郎と版元列伝」を鑑賞しました。本展は、蔦屋重三郎の功績はもちろん、浮世絵の草創期から明治時代に至るまでの約230年にわたって、業界を牽引し、文化の担い手として活躍してきた12の版元にも注目。出版作品に加え、それぞれの企画力やその戦略にも焦点を当てることで、浮世絵がどのように発展を遂げていったかをたどる内容となっていました。どの絵師がどの版元と組んでいたのか、また、その版元の特徴や戦略はどのようなものであったかを知ることで、有名な浮世絵作品がいったいどのようにして生み出されてきたのかといった、裏側の様子を知ることができ、学生たちは新たな視点で作品を鑑賞していました。
その後、浅草の仲見世商店街を通り抜け、浅草寺を拝観しました。多くの参拝者に圧倒されながらも、学生たちは下町情緒を残す街並みを楽しんでいました。
翌日は、上野にある東京都美術館で「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」を鑑賞しました。本展は、ファン・ゴッホ家が受け継いできたファミリー・コレクションに焦点を当てています。ゴッホが画家としての活動を始めたのが27歳、そして37歳で亡くなるまで、画家としての人生はたった10年でした。そしてゴッホを支え続けた弟テオは、ゴッホが亡くなった半年後に病死、その後弟の妻ヨーとその息子が彼の作品を世に広めるべく尽力しました。ここまでゴッホが有名になったのは、まさに「家族愛」によるものです。本展ではまた、ゴッホが日本の浮世絵の影響を強く受けていたことも紹介され、学生たちは大変興味深く鑑賞していました。
両美術館では、学生達は先生から出された課題に時間いっぱい懸命に取り組みました。
JSPの課外フィールドトリップは、留学生と本学学生が授業外でも日本文化を学びながら、交流を深める機会となることを目的としています。この参加を機会に、日本文化についての関心と学生同士の交流が深まることを願っています。


