中・長期留学生のための「日本文化体験 in 岡崎」を実施
10月19日(土)、中・長期留学生 14名(ドイツ1名、台湾12名、韓国1名)と本学学生5名 が、「受け継がれてきたものといまとのつながり」をテーマとする日本文化体験プログラムに参加しました。
京都伝統産業ミュージアム(京都勧業館・みやこめっせ内)では、最初に「伝統産業のルーツは京都から」というテーマで、館長より京都市の伝統産業の背景や定義について説明を受けました。その後、ミュージアム内に展示されている伝統工芸品(京都市の定める伝統工芸品74品目全て展示)について一つひとつ紹介していただきました。分業で仕上げる京人形、煤が出ない植物由来の蝋燭など、京都独特の工芸品のつくり方について説明を受けるとともに、音色の異なるおりんの音を聴き比べたり、お香の原料の香りを味わったり、漆職人の方のお話を伺ったりして、学生らは、多くの洗練された美しい工芸品を前に興味深々の様子でした。
知らないことだらけでびっくりした(伝統工芸品が日常的に使われてものだと初めて知った)、伝統産業がこんなに多く美しいことに驚いた、ミュージアムでの体験は楽しくとても勉強になった、などの感想をいただきました。
次に、お茶室「古香庵」に移り、茶の湯体験をしました。先のプログラムで、お茶室の畳の目の数は「64」と決まっていると習ったため、早速畳の目の数を確かめていた学生がいました。茶室では、清めのお点前のデモンストレーションから始まり、和菓子と抹茶をいただき、最後は終いのお点前まで、抹茶の効用や、一つひとつの作法を学びながら一連の流れを体感しました。また、5名は実際に薄茶を点て他の参加者に供するという体験もしました。茶室に入ったらまず床の間の掛け軸を見てその日のテーマを理解すること、お道具や生け花(自然な形のまま、季節の草花を野に咲いているように生ける)を目で見て鑑賞することも学びました。質問コーナーでは、袱紗さばきの動作の意味やお辞儀の仕方など、作法に関わる多くの質問が出ました。古香庵お亭主からの「茶の湯は日本の伝統文化が凝縮されている」という言葉に、先のプログラムで学んだことへの理解が深まった様子でした。
貴重な体験で、知らないことが多く勉強になった、日本のおもてなしや礼儀を学ぶことができ嬉しい、これからもっと茶道について調べてみたいと感じた、などの感想をいただきました。
最後は、希望者のみ京都市京セラ美術館を訪れ、市民が自由に使用できる無料スペースや景観の美しいお庭などを散策しました。リニューアルされた建物の外観や内装を楽しんだり、GUCCI展に感動したり、一連のプログラムを通して日本文化と芸術を満喫できた楽しい一日となったようです。また、留学生・本学学生同士、共に学び体験できた貴重な交流の機会となりました。