2025年9・10月 今月のことば

2025/09/25

神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。

《ローマの信徒への手紙 8章28節》
日本聖書協会『聖書 新共同訳』より

 

生きていると、さまざまな一日があります。良い日は喜びをくれ、悪い日は経験を残し、最悪の日は教訓を与え、最高の日は思い出を刻みます。どんな日も、私たちに何かを授けてくれる大切な時間です。人生において、無駄な経験はありません。

私は大学院留学中、大事なプロジェクトがうまくいかず、悩んだことがありました。準備不足や仲間とのコミュニケーションの欠如で、思うような結果が出ず、心が折れそうになりました。そんなとき、ある英文に出会いました。

“Good days give happiness, and bad days give experiences. The worst days give lessons, and the best days give memories.”

そのとき、これまで“Why is this happening to me?(なぜ自分にこんなことが起きるのか)”と嘆いていた自分が、“What is this teaching me?(これは私に何を教えているのか)”と問いかけていることに気づきました。見方を変えることで、失敗の意味も学びへと変わるのです。計画の立て方、伝え方、周囲との関わり方、自分の強みと弱み―すべてが、同じ失敗を繰り返さないための教訓となりました。

人生を一枚の紙に例えると、一枚の紙はそれだけでは立ちませんが、折り目を重ねた紙は自立できます。さまざまな経験や挫折が、私たちを支え、強くしてくれるのです。失敗は成長のきっかけ、仲間との摩擦は理解を深めるチャンス。たとえ努力が報われなくても、それは自分の可能性を試す時間になります。
 
秋学期が始まります。毎日が、皆さんにとって実り多く、心を強く、豊かにするものになりますように。 

(YAI)