イエスは言われた。「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。」 

《ヨハネによる福音書14章6節》

日本聖書協会『聖書　新共同訳』より

「イエス」。この言葉がパッと目に入った時に、皆さんはこれをどのような意味に捉えるでしょうか？「肯定」を示す「Yes」と理解する方もいるでしょう。一方で、「イエス・キリスト」を示す「イエス（Jesus）」ではないかと考える方もいるかもしれません。キリスト教主義の同志社女子大学では、チャペルアワーなどで「イエス（Jesus）」のことがよく取り上げられますので、もしかすると一般よりも後者が少し多めかもしれません。実は、わたしもその傾向があります。

少し古い映画ですが『イエスマン“Yes”は人生のパスワード』（アメリカ、2008年）というコメディがあります。主人公のカールは過去のつらい出来事を引きずり、何事にも後ろ向きで、すべてを「No」と否定してばかりです。ところがあることをきっかけに、すべてに「Yes」と言わなくてはならない状況に陥ります。その結果、否応なしに様々な新しいことにチャレンジします。そして新しい経験や出会いを通して、だんだん前向きに自身の人生を捉えられるように、変えられていくのです。

聖書には「イエス（Jesus）」の言葉や生涯について多く記されています。そこからわかることは、ありのままの私たちが、欠点や弱さもふくめて深く愛されており、とても大切な存在としていつも守り導かれているということです。つまり「イエス（Jesus）」こそ、私たちの存在が丸ごと「Yes!」と大きな声で肯定されていることを知るためのパスワードといえるのではないでしょうか。

新年度を歩み始める皆さまが、「イエス（Jesus）」に励まされ、積極的に新しいチャレンジができますように、たくさんの素晴らしい出会いと経験を通し、ますます人生を前向きに楽しめますようにと、心から願っています。

（B.D.）