2023年12月 今月のことば

2023/12/01

彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。

(マタイによる福音書 2章9~11節)
日本聖書協会『聖書 新共同訳』より

 


 

今年も終わりが近づき慌ただしい時期ですが、皆さまは如何お過ごしでしょうか。
今回、12月のスウェーデンの様子をご紹介させて頂きたいと思います。20数年前の少々色褪せた記憶のため、曖昧な部分があることをお含みおきつつお読み頂けると幸いです。

クリスマスの4週間位前から始まるアドベントの期間には、ロウソクを4本立てた燭台が準備されます。最初のアドベントに1本のロウソクが灯され、毎週灯すロウソクの数が増え、クリスマス直前の週には全てのロウソクに火が灯ります。また、窓辺には大きな星形のペンダントライトが吊るされ、山型の電飾キャンドルライトも飾られます。暗い冬に大きな星が窓辺で輝いているのを見ると、まるでイエスの降誕に訪れる東方の三博士のような気分になります。

この頃、街中でもクリスマスのイルミネーションが飾られ、週末には広場でクリスマスマーケットが開催されます。12月10日はノーベルの命日で、ノーベル賞の授賞式や晩餐会が行われます。13日はキリスト教の聖人ルシアの日で、この頃に様々なところでルシア祭が行われます。ルシアは、白装束に赤い帯を着け、ロウソクを立てた冠を頭に載せます。ルシアとお付きの者たちが『サンタ・ルシア』の歌を歌いながら行進します。この日はお茶の時間にサフラン入りの黄色いパン(ルッセカット)と赤ワインにシナモンやカルダモンなどの香辛料、アーモンド、干しぶどうを入れた温かい飲み物(グルッグ)を頂きます。クリスマス休暇前には職場でもクリスマス料理を持ち寄り、みんなで歌ってはお酒を楽しみます。24日には毎年多くのスウェーデン人が楽しみにしているドナルドダックのアニメが放映されます。また、いたずら好きのトムテのために、ミルク粥を軒先に供えます。そして、クリスマスは日本の年始のように家族でゆっくりと過ごします。

ここまで駆け足でご紹介しましたが、少し雰囲気をお楽しみ頂けたでしょうか?皆さまも素敵なクリスマスをお迎え下さい。God jul !

(Nyanta)