2016年5月 今月のことばを掲載しました。
春が来て新入生を迎えるとキャンパスは一段と輝きを増すように感じられます。私にとっては大学に勤めて10年がたち恒例になったはずですが、むしろその輝きが強く感じられるようになりました。自分が新入生の親世代となってきたせいかもしれません。
「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず」と、学生時代に諭されてきました。諭される時代は過ぎ去ってしまい、振り返ってみると至らぬところばかり、自分ではそれなりに努力をしてきたつもりでも、もうやり直しはできません。しかし、昔の自分と比べれば、少しは成長しているところもあると思います。
「継続は力なり」という言葉もあります。日々の歩みは小さくても、歩み続けることで価値が高まることもあるでしょう。学問(勉強)を始めとして、継続されることでより高い価値を持つようになるものは沢山あると思います。若い人は何かを見つけて始めるのにふさわしく、それを継続できればより大きな花を咲かせることができるでしょう。
学生の皆さんには是非新しいことに挑戦し、いろんな可能性を試し、将来大きな花を咲かせる種を得てほしいと思います。一方で、わたしのような世代は継続してコツコツと同じようなことを積み重ねていくことが大切なのかもしれない、と思い始めています。春はこんなことを考えさせる季節です。
(KK)