食物栄養科学科 管理栄養士専攻給食経営管理学研究室 Faculty of Human Life and Science | Department of Food Science and Nutrition
実際の給食データに向き合うことで、
大量調理の現場で生きる感覚が育つ。
病院や高齢者施設などで管理栄養士になるためには、食事に関する栄養計算などの知識だけでなく、生産管理のノウハウも必要となります。いわゆる「給食」と呼ばれる大量調理の現場にフォーカスし、経営管理目線で学びを深めていくのがこのゼミの特徴。高齢者施設から提供されるデータを研究材料として分析を進めることで、管理栄養士として就職した際にも役立つ給食現場の感覚や、献立作成に必要な知識が身につきます。
Teacher Profile
神田 知子 教授 Professor Kanda Tomoko
給食現場での様々な管理業務を数値化し、給食現場に役立つ実践的な研究に取り組む。給食における栄養素の調理損失や品温管理に関する研究だけでなく、生と冷凍の食材料を用いた調理作業時間と食材料費の比較や、調理システムごとの労働生産性の比較など経営管理の視点での研究も行っている。「おいしさ」と「効率」を目指した給食経営管理のあり方について検討を続けている。
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食事と体のデータを見比べ、
食べることが人に与える影響を分析。給食経営管理学研究室が卒業論文の素材として扱っているのは、高齢者施設で実際に使われている献立データや入居者の身体状況、検査結果のデータ。学生たちは施設から提供されたデータを全員で協力しながらデータベース化し、身体状況のデータなどと比較検討しながら、「食べること」が施設の高齢者の身体に与える影響や変化を調査していきます。現在は、近年、国が低栄養予防のため改定したたんぱく質の食事摂取基準に注目して研究テーマを設定。「たんぱく質を不足なく摂取するために、施設ではどのような工夫を献立に施しているのか」「たんぱく質を摂取する量が増えることで高齢者の喫食率や身体状況にどのような変化があるのか」をテーマに、研究を進める予定です。
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運用されている献立を見ることで、
現場の苦労や工夫のポイントを知る。研究室に配属された学生がまず初めに取り組むのが、施設から提供された過去2年分の献立情報のデータベース化。365日×3食×2年分にも及ぶ情報を整理するのは大変な作業ですが、研究室内で協力して作業を行うことでチームワークが育つといいます。また食事データを細やかに見ることは、現場感覚を育てるためにも有効。一度にたくさんの量を食べることが難しい高齢者に対して、スープに使う牛乳の量を増やしてたんぱく質摂取量を確保したり、同じ食材料を使用しながらも味付けや調理方法を変えることで原材料のコストを抑えたり。献立を分析する中で、食べる人に負担をかけずに、おいしく健康的な給食を提供しようとする現場の意志や努力を知ることができます。
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現場の動きを知るために、実習にもトライ。
大量調理にかかる手間や時間的感覚を養う。給食を作るためにかかっている手間の大きさや、時間の長さを知ることも、管理栄養士をめざすにあたって必要な学びのひとつ。そのため、研究室では不定期に実習を実施し、現場の動きを自分たちで体感するようにしています。配属後初めて行われた実習では、利用者さんの摂食・嚥下状態に合わせて料理の柔らかさや飲み込みやすさを調整する「嚥下調整食」の調理にトライ。ブリとブロッコリーをミキサーなどで柔らかくし、本来の形に近づけて成形する作業を行いました。実習後には「嚥下調整食調理の難しさや、時間や手間の大きさを実感できた」「飲み物のとろみ付けにも改めて挑戦したい」という声が上がっており、学生たちが現場の作業コストも加味した献立設計の重要性を学んでいることが伝わってきます。
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なにごともチームワークを大切に。
卒論にも国試にも、全員で挑んでいく。給食経営管理学研究室の最大の魅力は、そのチームワークの強さ。3つの研究テーマに個別のグループで挑戦しながら、全員で協力することも大切にしています。分からないことがあっても、仲間が協力して調べてくれる。そんな環境があるからこそ、メンバーのために自分もしっかり文献調査などを行おう、と責任感を持って研究に向き合う姿勢が育っていくのだそうです。また研究室のメンバーは全員が管理栄養士をめざす同志。3月に行われる国家試験に向けて、研究室内で独自のスケジュールを組み、勉強に充てる時間を確保することで、誰一人取り残すことなく国試合格をめざしていきます。
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相手を楽しませる食事で、
人の生活に寄り添っていきたい。100食分のランチを作る大量調理実習を経験したことで、給食経営管理について詳しく学びたいと思うようになり、この研究室に入りました。献立のデータベース化を通じて知ったのは、季節の行事に合わせた特別メニューや旬の食材を使ったメニューが多く展開されていること。ただ必要な栄養を提供するだけではなく、管理栄養士の方が「相手を楽しませたい」と思って食事を考え抜き、工夫を重ねてこの献立できあがっているんだなと実感しています。協力的で勉強熱心な仲間たちと一緒に毎日を過ごし、お互いに高め合いながら卒業論文と国家試験を乗り越えていきたいです。
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予防や治療を叶える食事を設計し、健康を支えることが目標。
食事ってただ食べるだけでなく、健康を支えたり、誰かを元気にしたりできるんだ。そんな治療の一環としての食事に魅力を感じ、病院で働く管理栄養士をめざしています。研究室では情報のデータベース化のために、栄養計算ソフトを扱うことが多いので、管理栄養士として働く際に役立つPCスキルも培うことができています。こういった技能はもちろん、食事を提供する相手を想う気持ちや、働く上で大切な現場感覚まで養えるのがこの研究室のいいところ。研究室で得られるさまざまな力を糧に、入院患者さん一人ひとりに向き合える管理栄養士として活躍していきたいと思っています。
3年次生
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- 1月
- 研究室配属。オリエンテーション
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- 2月
- 研究室の使い方などを引き継ぎ
4年次生
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- 4月
- 卒業論文テーマの決定。文献検索
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- 5〜8月
- データ入力、データ分析、卒業論文執筆
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- 9月
- 中間発表
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- 10〜11月
- 卒業論文執筆。要旨提出
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- 12月
- 卒業論文の発表・提出
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- 2月
- 卒業論文の最終提出
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- 3月
- 卒業。国家試験
- 学芸学部 音楽学科 Department of Music
- 学芸学部 メディア創造学科 Department of Media
- 学芸学部 国際教養学科 Department of International Studies
- 現代社会学部 社会システム学科 Department of Social System Studies
- 現代社会学部 現代こども学科 Department of Childhood Studies
- 薬学部 医療薬学科 Department of Clinical Pharmacy
- 看護学部 看護学科 Department of Nursing
- 表象文化学部 英語英文学科 Department of English
- 表象文化学部 日本語日本文学科 Department of Japanese Language and Literature
- 生活科学部 人間生活学科 Department of Human Life Studies
- 生活科学部 食物栄養科学科 Department of Food Studies Human and Nutrition