入選作品発表

同志社女子大学写真コンテスト「SEITOフォトコン'25」は、2025年5月12日(月)~ 9月10日(水)までの約4ヵ月にわたり、高校生(女子)を対象に作品を募集いたしました。
第17回となる今回の応募総数は324点でした。多数のご応募ありがとうございました。

総評

審査委員長  森 公一
2025年度SEITOフォトコンの応募総数は324点、今年も多種多様な作品が寄せられました。被写体のバリエーションの豊富さに加え、テーマ・モチーフの多様性、さまざまな撮影技法など、作品一つ一つに制作者の思いが込められており、審査委員会のメンバーたちは、そんな新しい表現との出会いに魅了されました。
本コンテストの特色は、それぞれ専門の異なる教員たちが、各々の観点で作品評価を行う点にあります。あえて固定的な評価軸を設けず、審査員の専門のバリエーションが評価の多様性となることを大切にしています。それは、誰かが考えた価値観に無反省に従うことや、誰にとっても当たり前と思える常識に安易に同調するのではなく、みなさんそれぞれが、私たちが生きるこの世界へと主体的にアプローチし、独自の写真表現を探究することを期待するからです。こうしたチャレンジを経て誕生した作品こそ、受賞へと繋がっていると考えます。
アドバイザー  綾 智佳(The Third Gallery Aya)
例年と同様に、自分たちの生活をカメラを通して捉えた生き生きとした写真が中心で、現在の高校生たちの生活の一面がわかるものでした。高校生の生活の喜びや驚きを家族や友人たちと撮影した作品、日常生活の中での発見や気づきを記録した作品がたくさん寄せられました。それこそがコンテストの魅力であり、それは今年も変わらず、大半を占めました。
監視カメラといったユニークな視点の作品や、2025年の例年にない暑さを表現した写真も印象的でした。また、戦後80年が経ち、戦争を体験した人がほとんどいなくなる中、広島の原爆ドームを撮影した写真1点がこのコンテストに寄せられたことは今回の一つのキーになる出来事だったように感じました。祖父母の世代でさえ戦争を体験したことがない、戦争については全くリアリティのない世代です。ロシアによるウクライナでの戦争や、イスラエルのガザでのパレスチナに対するジェノサイドともいわれる攻撃が、今の時代に影を落としていることの反映かもしれません。
時代は少しずつ変わっていき、若い人は確実に時代の変化を捉えているように感じました。

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