同志社女子大学写真コンテスト「SEITOフォトコン'22」は、2022年 5月10日(火 )~ 9月7日(水)までの約4ヵ月にわたり、高校生(女子)を対象に作品を募集いたしました。
第15回目となる今回の応募総数は701点でした。多数のご応募ありがとうございました。
総評
- 審査委員長 森 公一
- SEITOフォトコン'22の審査委員会では、応募総数701点に及ぶ力作の中から、審査委員それぞれの観点において魅力的な表現を絞り、最優秀作品1点、優秀作品8点、入選作品27点を選出しました。
振り返れば、一昨年から始まったコロナ感染の急拡大により、私たちの活動の多くが制限されました。実はこうした事態を受けて、本コンテストも募集の休止を検討しました。しかし、100年に一度とも言われる災厄の渦中にあって、どんな表現があり得るだろうか?女子高校生たちは、どのように社会をとらえ、いかに自身と対峙するのだろうか?むしろ期待のほうが膨らみました。そこで、募集を休止することなく続けることにしたのです。
2022年、コロナ感染拡大に収束の兆しが見えはじめ、ようやく長いトンネルから抜け出せそうな状況となりました。寄せられた作品の中にも、そのような変化を感じさせるものが見受けられました。完全ではないにせよ、かつてのような活動的な日常が戻りつつあり、写真表現の幅も回復しつつあることを嬉しく思います。 - アドバイザー 綾 智佳(The Third Gallery Aya)
- 新型コロナウイルスの感染拡大に翻弄された日々も3年目に突入し、この状況を前提とした生活が定着しつつあります。コロナウイルスという前代未聞のウイルスに驚き、恐れ、そしてその実態を把握しながら、共存していくという変化の中で、今回届いた写真は吹っ切れた強い表現やシンプルな主張が印象的でした。人と人との集まりやコミュニケーションを制限せざるを得ない状況を2年過ごした後に、自分達の高校生活を直感的に捉えた強い作品が増えたことは特筆すべきことだと思います。大変だったけれど、充分に楽しみ、悩み、考えた高校生活を見てほしいと写真が主張しているようでした。
2022年の彼女達の日々の記録として、またその中で感じた気持ちを見つめる方法として、シンプルに写真を使い、表現する。これが今年の特徴でした。
15年目を迎えたSEITOフォトコンが例年と同様に多くの応募があり手応えと感じたのと同時に、内容的には初心に戻ったような印象があり、ターニングポイントとなる年になったかもしれません。