入選作品発表

同志社女子大学写真コンテスト「SEITOフォトコン'20」は、2020年 5月13日(水)~ 9月11日(金)までの約4ヵ月にわたり、高校生(女子)を対象に作品を募集いたしました。
第13回目となる今回の応募総数は744点でした。多数のご応募ありがとうございました。

総評

審査委員長  森 公一
今年度のSEITOフォトコンは、コロナ禍の中での開催となりました。緊急事態宣言の発表以降、学校への登校が禁止となり外出も控えなければならない毎日。誰も経験したことのない自粛の日々が延々と続きました。そうした中、カメラを手にした女子高生たちはどこに注目し、どのような表現を生んでくれるのだろうか?これまで以上に注目し期待もしました。実際、想像以上に多くの興味深い作品が集まりました。
これまでの日常とは異なる日々を生きる中で、不安・憂鬱・儚さ・抑圧・逃避など、ネガティブな感情を感じさせる表現が数多く見受けられました。またこうした状況をあえて打ち破ろうとするような、喜び・楽しみ・美しさ・希望・解放などのポジティブな感情を表現する作品にも数多く出会いました。強い表現であるか、ささやかな表現であるか、そこに優劣はありません。みなさんそれぞれが自分自身や他者と対峙し葛藤しながら、独自の表現へと昇華することに意義があるのだと思います。こうしたみなさんの創造的営為にエールを送りたいと思います。
アドバイザー  綾 智佳(The Third Gallery Aya)
新型コロナの感染拡大という予測していなかった世界的な状況の中、2020年SEITOフォトコンは13年目を迎えました。日本でも緊急事態宣言が発令され、高校も休学となり、自宅を中心とした日々が長く続きました。こんなにも急に多くの人々の日常が変わってしまったことはかつてなかったように思います。
そのような中でも、今年も、様々な作品が寄せられました。全体としては、それぞれの作品のテーマがより明確になり、テーマにぴったりあった撮影方法を選んだ事がはっきりわかる手応えを感じさせる作品が増えたように思います。
印象的だったのは、自分自身を見つめたセルフポートレートや友人たちのポートレートの作品です。クールに自分や自分達を捉え分析する一方で、そこに本音とも言える不安感を表現した作品を発見し、その複雑な表現に驚きました。また、シンプルに高校生活の楽しさを存分に表現した作品も多数あり、その幅の広さがこのコンテストの一番の魅力だと改めて強く感じました。

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