同志社女子大学写真コンテスト「SEITOフォトコン'18」は、2018年5月16日(水)~9月14日(金)までの約4ヵ月にわたり、高校生(女子)を対象に作品を募集いたしました。
第11回目となる今回の応募総数は972点でした。多数のご応募ありがとうございました。
総評
- 審査委員長 森 公一
- 昨年10年の節目を迎えた「SEITOフォトコン」は、新たな一歩を踏み出しました。本年も数多くの秀作が寄せられましたが、表現力という点において、これまで以上に際立った質の高い作品が多かったように思います。
現在はスマホカメラによって、いつでもどこでも簡単に写真を撮ることができます。親しい友人やペット、偶然出会った面白い被写体など、手軽で便利に「きれい」や「かっこいい」を共有することができます。一方、撮影対象と対峙しながら自らが掴んだテーマや感情をなんとか人に伝え、感動を与えようとする態度があります。やはり優れた作品とは、こうした態度によって生み出されるものだと思います。表現の意欲を維持しながら、ねばり強く試行錯誤すること。その積み重ねこそが人に感動を与える作品へとつながるのだと思います。うれしいことに今年度の応募作品には、そのような強い意志によって生み出された秀作が多く見られ、表現力の向上が感じられました。 - アドバイザー 綾 智佳(The Third Gallery Aya)
- SEITOフォトコンが11年目を迎え、定着してきたことを感じる充実した内容でした。撮影技術を使いこなして自分が撮りたいイメージを的確に作り出し、スナップできるフットワークの良さがありました。昨年に匹敵する応募があり、内容も幅広くバラエティが広がったように感じます。
高校生活を謳歌している写真たちは本当に彼女たちの生活の一部なのでしょう。見ている私たちもエネルギーを感じました。
写真部のある高校では仲間同士での切磋琢磨が進んでいるように思います。一人で作品作りをしている人たちは少し戦略が必要なのかもしれません。他の人がどんな作品を作っているのか、自分の作品はどのように見えるのか、少し客観的に見てみることも作品作りに役立つかもしれません。
内面的なものや、高校生たちが抱える悩みをテーマにした作品がとても少なくなってきていることが気にかかります。作品作りをすることは自分の内面を深く掘り下げることにつながります。そんな作品を発表しにくい時代なのかもしれませんが、臆せず発表してみてください。期待しています。