入選作品発表

同志社女子大学写真コンテスト「SEITOフォトコン'17」は、2017年5月17日(水)~9月15日(金)までの約4ヵ月にわたり、高校生(女子)を対象に作品を募集いたしました。
第10回目となる今回の応募総数は1,000点を超えました。多数のご応募ありがとうございました。

総評

審査委員長  森 公一
「SEITOフォトコン」は、本年で10年目を迎えました。応募総数も1,000点を超え、女子高校生のみを対象とする唯一の写真コンテストとして、ひとつの意義深い歴史を刻んだように思います。今回応募のあった作品やこれまでに応募のあった作品の数々、とりわけ入賞・入選作品が、その意義深さを雄弁に語ってくれています。すなわち、表現のテーマやスタイルのバリエーションが豊かであるとともに、精神性の深さ・奥行きを感じさせる表現も見受けられ、実に多種多様な作品が小宇宙のように広がっているということです。この多様性こそが、ややもすれば陥りがちな「女子」や「女子高校生」と言った言葉が誘発するステレオタイプ、あるいは先入観や思い込みを良い意味で裏切ってくれます。改めて応募者のみなさんそれぞれが、独自の着眼点を持って創造性を発揮する、一人一人かけがえのない存在であることを再発見することができるのです。この発見こそが、「SEITOフォトコン」を10年継続してきた意義であり役割なのだと思っています。
アドバイザー  綾 智佳(The Third Gallery Aya)
コンテストが10周年を迎え、写真と写真を撮る環境がすっかり変わったことを考えずに、これまでを振り返るわけにはいかないでしょう。1,000を超える過去最高の応募者数となったのは、スマートフォンで当たり前に写真を撮り、それを交換し、SNSにアップする状況が一番の要因でしょう。これまで以上に女子高生の様々な声が聞こえてくるように感じました。ただ、それぞれの写真はあまりにも軽く簡単に撮影されているので、似たものも多かったと思います。どこかで見た大量の映像が頭に蓄積され、無意識に囚われているところがあるのかもしれません。
生き生きとした友人たちの表情や共感を感じる写真も多く、女子高校生ならではの写真群は今年も健在でした。
写真がデジタルでどんどん簡易でスピードアップする中、ゆっくりと考えて、何度もそれでいいのかを反芻するのは難しいことかもしれません。撮ってすぐにシェアするだけでなく、プリントアウトした写真を見直してみる時間が必要かもしれません。

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