DOSHISHA WOMEN’S COLLEGE LABORATORY MAGAZINE
Lab mag. ゼミの学びを知るWeb Magazine

成長期から高齢期まで、
興味に合わせて、食・栄養を探求する。

管理栄養士専攻
実践栄養学研究室
生活科学部食物栄養科学科

Lab mag. Doshisha Woman’s College of Liberal Arts | Seminar Introduction

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Laboratory Profile -ゼミについて

管理栄養士専攻実践栄養学研究室 Faculty of Human Life and Science | Department of Food Science and Nutrition

対象者の栄養的課題を分析し、
アプローチ方法を考える。

栄養バランスの整った食事は、健康を維持するだけでなく、心身ともに豊かな人生を送るための重要な基盤になります。管理栄養士の資格を持つ小切間先生のもとで、小・中学生を対象にした「食育」や、回復期リハビリテーション病棟の患者さんの栄養評価、高齢者向けの介護食など、実験や調査の手法を用いて実践栄養学研究を行うのが、この研究室の特徴です。研究室では、3テーマに分かれ、対象者の栄養的課題を分析し、アプローチの方法を研究。データを収集・解析する力やグループワークを通じた自主性も身につけます。

Teacher Profile

小切間 美保 教授 Professor Kogirima Miho

管理栄養士・博士(栄養学)として、栄養士・管理栄養士の養成に携わる。教鞭を取る傍ら、日本栄養改善学会学術担当理事・同近畿支部長・日本栄養・食糧学会近畿支部参与なども務める。小学生用食育教材「わくわくクッキングBOOK」(健学社)、「応用栄養学」編著(中山書店)など著書・学術論文も多数。研究室では「ライフステージ別の栄養管理」をテーマに、こどもや高齢者など、多様な世代を対象にした栄養学研究を展開している。

What’s Lab Can Do? どんなことをするの?

  • Lab CAN 1 食と心の成長の関連性をテーマに、
    中学生の声を集めながら、研究を実施。

    生きる力を育む「食育」。成長期チームは小切間先生の専門である「食育」をテーマに、中学生の食事に対する考え方や食生活にフォーカスし、食事が心の成長にどう関わっているかを調査・分析します。調査に当たっては実際に学校へ足を運び、中学生と対話しながら食についてのアンケートを収集することも。対象者に会うことで、自身が今取り組んでいる分析データの先にいる「人」の存在を実感できるのだと言います。分析フェーズでは、アンケートの結果と中学生の心の成長を比較検討。調理経験が食への知識・関心を高めるだけでなく、自尊感情を育てる側面を持つことなど、食事が人に与える影響の大きさについて、考察を深めていきます。

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  • Lab CAN 2 いつまでも、食事を楽しみ続けるために。
    高齢の方向けの、肉の調理法を研究。

    年齢に左右されず、いくつになっても「食事って楽しい」と思ってもらえるように。高齢期チームは硬い料理が食べられなくなった高齢の方向けに、軟らかくておいしいお肉の調理方法を研究しています。学生主体で計画を進めるため、毎回条件を揃えて実験する難しさや、継続してデータを収集・管理する大変さに直面することも。それでもいろいろな論文を参考にしながら、メンバーや先生と話し合いを重ねて、有効な実験方法を考えていくことが研究のおもしろさ。少人数編成のチームだからこそ、主体性を持って行動・発言する姿勢や、段取りを考え効率よく作業することの重要さを学ぶことができるそうです。

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  • Lab CAN 3 食事の調査・データ分析を通して気づく、
    管理栄養士として対象者と向き合う大切さ。

    回復期リハビリテーション病棟患者の栄養評価のチームは、共同研究を行っている病院から提供される献立データをもとに、効果的な栄養計画や、それに伴う患者さんの身体状況の変化について分析しています。病院では、患者さんの食事摂取量を測定し、目測法との比較を行う予定。病院には飲み込む力が弱くなっていたり、疾病の関係で食べられないものがあったり、さまざまな状態の患者さんがいます。栄養バランスはもちろん、アレルギーや嗜好などに対応することも、病院管理栄養士に求められる栄養管理のスキル。研究を通じて患者さんに寄り添う難しさを実感することは、学生たちの中に管理栄養士として必要な心のあり方を育てる、重要な経験となっていきます。

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Voice - Seminar Student Interview - ゼミ生インタビュー

  • VOICE 01 VOICE 01

    時間の使い方を学び、主体性を持って行動する力が身についた。

    この研究室を選んだのは、食育をテーマに長年研究されている小切間先生のもとで、成長期の子を対象とした研究がしたかったからです。活動の中で主体的な時間の使い方を学んだことで、就職活動や今後に控えている国家試験に向けて、今自分がやらなければならないことを逆算して考える力が身につきました。卒業後は、患者さんと接する機会の多い病院へ就職を考えています。ただ、元々こども時代に入院生活を送っていた実体験から、管理栄養士の仕事を志すようになったこともあり、ゆくゆくはこの研究室で学んだことを生かして、こどもと食に関わる仕事に就きたいと思っています。

  • VOICE 02 VOICE 02

    栄養バランスの整った食事で、健康を日常的にサポートしたい。

    多くの人は病気や怪我をして初めて、当たり前だと思っていた健康のありがたさに気づきます。でも、もっと健康なうちから自分自身の身体のことを考える環境が整えられていたら?ゼミの活動を通じて健康や食事の在り方について考える機会が増え、それをきっかけに病気や治療と無縁な人にこそ、健康を長く維持するために、日頃から健康を意識して生活してほしいと思うようになりました。卒業後は、健康な人に特化した健康増進に働きかけられるよう、給食会社や社員食堂などに勤める道を模索中。食事や栄養面から、日常的に健康をサポートする仕事に就きたいと考えています。

  • VOICE 03 VOICE 03

    対話を重ね、患者さんの心に寄り添える管理栄養士に。

    研究で膨大な量のデータを扱うことで統計への理解が深まり、必要な検定方法を選んだり、分析結果を適切に管理したりする力が伸びました。卒業後は病院食などを作る委託会社に就職予定。まずは調理の現場で経験を積んで、将来的には病院の管理栄養士になるのが夢です。そう思えたのは、臨地実習で施設の利用者さんや患者さんとお会いし、データを見るだけでは分からない人と人とのつながりがあって初めて、相手の健康を支えることができるんだ、と感じたからこそ。今後も病院で患者さんと対話を重ねながら働くことを一番の目標にしながら、管理栄養士として一歩一歩成長していきたいです。

Album ゼミの日常風景を、のぞいてみよう!

Calendar スケジュール

4年次生

  • 3~4月
    卒業論文のテーマ決定。関連文献の収集と研究計画。
  • 5月〜7月
    調査・実験、データ報告会の実施。
  • 9月
    ゼミ合宿、第1回中間発表会の実施。
  • 10月
    調査・実験の実施と結果の分析。
  • 11~12月
    第2回中間発表会。卒業論文発表会。卒業論文の執筆。
  • 1月
    卒業論文提出。