国際教養学科 Maria L.CORREAゼミ Faculty of Liberal Arts/Department of International Studies
文献や自身の経験からヒントを得て、
女性とは、フェミニズムとはなにかを考える。
コレア先生の専門は「文学と女性論」。ゼミには、同女ならではの女性学の授業や留学経験を通じて、フェミニズムに興味を抱いた学生たちが集まります。女子大学のゼミだからこそ、フェミニズムは全員が自分ごととして捉えられるテーマです。学生たちは課題となる文献を英語や日本語で読み解きながら、性別による社会的立場の違いや国際的視点から眺める女性の在り方について学修。得た知識に自分自身が経験してきたこと、暮らしの中での気づきを掛け合わせ、オリジナリティのある卒論テーマを導き出していきます。
Teacher Profile
Maria L. CORREA 准教授 Associate Professor Maria L. CORREA
文学作品を社会、文化、歴史、思想と不可分に結びついたものとみなし、近現代の日本文学(とりわけ女性によって書かれた作品)を研究している。学問的関心は、「女性とは何か」(あるいは女性はいかにして存在するようになるのか)という問いをめぐるものである。ゼミでは女性というテーマを中心にし、労働、家族、芸術、政治などについての議論を通して、学生たちが自分の意見を構成する場として考えている。
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学生たちが最初に向き合うのは、
「女性とはなにか」という問い。配属直後、学生たちに投げかけられるのは、「女性とはなにか」という質問。実は、この問いに正解はありません。自分が当たり前として受け止めてきた「女性」という存在を改めて考え、疑問を抱いたり、意見の違いから何かを発見したりしていくことが先生の狙い。学生からは、性自認を女性の定義だとする意見、生物学的特徴が女性の定義だとする意見など多様な考えが飛び出し、その根拠を話し合う過程で、知らず知らずに持っていた女性へのバイアスや、社会での立ち位置が浮き彫りに。答えがない問いを考える中で生まれる新たな疑問が、ゼミ活動の種として学生の中に根付いていきます。
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国内外の文献を読み解きながら学ぶ、
フェミニズムのヒストリー。「女性とはなにか」という問いを通し、研究テーマの奥深さを知った学生たちが、次に取り組むのは文献研究です。学生たちは課題として提示された文献を読み解き、女性の権利を取り巻く歴史の流れを学びます。課題の中には、英語で書かれた文献も。「日本のフェミニズムの歴史」という同じテーマを扱っていても、国内で書かれた文献と、海外の研究者による文献とでは視点が異なるため、より立体的に知識を育めるのだそうです。フェミニズムへの理解が深まっていく過程で、学生たちの意識も変化。「フェミニズムに“女性が男性より優位に立とうとする運動”“過激な運動”というイメージを持っていたけれど、女性を抑圧から解放し、男女平等な世の中をめざす活動だと理解できた」といった声も上がっています。
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留学先での出来事、友人との何気ない会話。
経験の中から、卒論のテーマを探る。コレアゼミで学ぶうち、学生たちには「女性」や「フェミニズム」といった切り口で、社会を見つめ直す力が育ちます。友人と何気なく苗字の話をした際に、”夫婦同姓“が大前提として展開する会話の内容に違和感を覚えたり、就職活動において女性の活躍推進に力を入れている企業、女性管理職の割合が高い企業に目を向けたり。日常の中で気づいた「引っ掛かり」をヒントに、卒業論文のテーマを手繰り寄せていく学生も多いのだそうです。また、中には留学先で得た経験に重きを置き、「海外と日本の地域活性化の比較」をテーマに卒論執筆を計画している学生も。女性やフェミニズムだけでなく、国際教養学科らしい視点を生かした研究に取り組めることが、このゼミの特徴です。
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イメージを超えて、輪郭を持った「フェミニズム」を学べる。
留学するまでは「日本より海外の方が、男女平等な社会が実現しているんだろう」というイメージを持っていました。しかし実際にカナダへ留学してみて、日本同様パートタイマーには女性が多いこと、議員などは男性が多いことを実感。イメージだけでは語りきれない女性の権利、フェミニズムを学びたいと思うようになり、このゼミに入りました。現時点では、「美しさ」という視点から社会における女性の立ち位置を研究する予定です。社会的な美の基準によって女性がプレッシャーを受けている現状や、SNSによってその傾向が助長されている事実に、フォーカスを当てたいと思っています。
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男女の違いや格差に対する、課題意識を持てるように。
父が家事や育児に積極的に参加する人だったこと、女子大学で学んでいることなどから、人生の中で私自身が「男女の格差」を感じる機会はあまりありませんでした。しかし、このゼミに入ったことで、自分の当たり前が社会の現状とは異なると学修。まだまだ男女平等とは言えない日本社会の現状を知り、男女分業、男女格差を受け入れてしまっている現代の日本社会を、課題感を持って見つめられるようになりました。将来的には、海外の方に日本を紹介するような仕事に就くことが夢。その際、胸を張って日本社会の進歩を語れるよう、研究を通して問題提起を行っていきたいです。
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留学中から、ニュージーランドに関する研究を継続中。
親戚が住んでいることや、留学で訪れたことなどから愛着が湧き、日本とニュージーランドの地域活性化の手法について比較・検討する研究を進めています。「女性」や「フェミニズム」を専門としながらも、国際的な視座を持った題材であれば、幅広いテーマを受け入れてもらえるのがコレアゼミの魅力です。卒業論文は最終的に英語で執筆する必要があるため、文献収集の段階から英語の論文をピックアップ。英語力を磨きながら、研究に取り組んでいます。卒業後はニュージーランドの大学院に進学、または現地で就職して、国際的な体験をさらに豊かに広げていきたいと考えています。
3年次生
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- 9月
- ゼミ配属
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- 10月
- オリエンテーション、それぞれのテーマで文献収集
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- 11月〜12月
- 課題となる文献の調査・発表・ディスカッション、それぞれのテーマで文献収集、ゲスト・スピーカーによる講演会
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- 1月
- 収集した文献についてプレゼンテーション
4年次生
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- 4月~6月
- 卒論執筆に向けた個人指導
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- 7月
- 第1回卒論中間発表
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- 9月
- ゼミ合宿、第2回卒論中間発表
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- 12月
- 卒論提出
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- 3月
- 論文集の作成、卒業
- 学芸学部 音楽学科 Department of Music
- 学芸学部 メディア創造学科 Department of Media
- 学芸学部 国際教養学科 Department of International Studies
- 現代社会学部 社会システム学科 Department of Social System Studies
- 現代社会学部 現代こども学科 Department of Childhood Studies
- 薬学部 医療薬学科 Department of Clinical Pharmacy
- 看護学部 看護学科 Department of Nursing
- 表象文化学部 英語英文学科 Department of English
- 表象文化学部 日本語日本文学科 Department of Japanese Language and Literature
- 生活科学部 人間生活学科 Department of Human Life Studies
- 生活科学部 食物栄養科学科 Department of Food Studies Human and Nutrition