英語英文学科 福島祥一郎ゼミ Faculty of culture and representation | Department of English
欧米の映画や文学、アート作品から、
娯楽を超えた、学びを得るゼミ。
福島ゼミが卒業研究の題材として扱うのは、19世紀から現代までの幅広い文学・映画・アート作品。人々に広く愛されてきた物語や映像は、当時の世相や歴史、文化、製作者の思想などを色濃く映し出す鏡です。そのためゼミでは、欧米の歴史的背景や社会課題、宗教的側面についての学びを深めた上で、作品に対して考察と分析を加えていくスタイルで授業を展開。学生たちは普段何気なく楽しんでいた作品を新たな視点で眺めつつ、仲間同士でもディスカッションを重ねて、作品に秘められた文化的背景を深く理解していきます。
Teacher Profile
福島 祥一郎 准教授 Associate Professor Fukushima Shoichiro
“探偵小説の父”と呼ばれるエドガー・アラン・ポーの作品を中心とした、19世紀のアメリカ文学が研究対象。作者の生い立ちや作品そのものの分析を行うだけでなく、作品が執筆された当時の時代背景にまで視野を広げて社会と作品との関係性を明らかにすることや、人々の生き方がどのように作品の中に描写されているかを考えることなど、多角的な視点で文学研究を行うスタイルを大切に、ゼミ運営を展開している。
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先生から提示された作品を
全員で鑑賞し、考察結果を発表。福島ゼミがスタートするのは3年次の4月。3年次の授業は「ジュニアセミナー」と位置付けられており、まずは全員で同じ作品を鑑賞するところから学びが始まります。ピックアップされているのは、ホラーやミュージカル作品として人気を集めている映画や、福島先生が研究対象としているエドガー・アラン・ポーの恐怖小説などです。作品鑑賞後、学生たちはそれぞれに抱いた疑問や気づきに関する発表を行い、レポートを作成。このジュニアセミナーを通じて、学生たちは作品が表象する男女の格差や人種差別に関するメッセージを読み解き、作者の意図や社会への影響を分析する経験を積んでいきます。
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作品を眺める「学びの視点」を定め、
それぞれの眼差しで、何度も鑑賞。4年次には「シニアセミナー」がスタート。学生たちは3年次に読み解いてきた作品、あるいは学生自身が関心のある作品を卒業研究課題とし、その第一歩としてポスターセッションで発表します。このとき大事になるのが「どんな問題意識をもって作品を考察するか」ということ。例えばGet Outというホラー映画を題材にした学生は、「作品内に表現されている多種多様な人種差別表象に、どんな意味があるんだろう」と疑問に思い、視聴を繰り返したことで、新たな発見をいくつも得られたと語ります。人種差別だけでなく、その根源となっている奴隷制などの歴史的問題や、宗教観、ジェンダーギャップなど、作品によって切り口は多種多様。ポスターセッションでの発表を通じて、学生たちは卒業研究に必要な、「独自の問い」を持つことの大切さを学びます。
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見る人によって異なる意見が、
研究を深めるきっかけに。ポスターセッションが終わると、いよいよ本格的な卒業研究がスタート。学生それぞれに研究対象とする作品をより具体的に掘り下げ、分析の基点となるテーマについても理解を深めていきます。ゼミでは「ジェンダー」や「人種」など、似たテーマについて研究を行う学生同士でチームを組んで、ディスカッションを定期的に実施。作品に対する仲間の意見に耳を傾けることで、自分ひとりでは気づけなかったメッセージや、新たな発見が得られるのだと言います。また、福島先生は学生が対象とする多様な作品について全てに目を通し、面談では学生それぞれが「研究をどう完成させたいか」をヒアリングしながら、学術的なアドバイスを示してくれるのだそうです。
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何気なく観ていた映画に、「疑問」を抱き、深く知れるように。
昔から映画は好きでしたが、英語の作品を観るとき、いつも日本語字幕を素直に受け取っていました。しかし福島ゼミに入ったことで、映像やストーリーに対して疑問を持つ姿勢が育ち、「この字幕は、製作者の意図を本当に表現できているんだろうか?」「実はこういうメッセージを発しているのかも」といった視点で、作品を眺められるように。考察を通して、欧米社会が抱える問題に対しての意識が高まりました。また、その目線を自分が住む社会に向けて、日本に潜むジェンダーギャップなどの課題点に気づけるようになったことも、ゼミに入ったからこそ得られた大きな成長だと感じています。
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肩の力を抜いて、自分らしく考えを発信できるようになった。
作品に対する考察などを発表する機会が多いのも、福島ゼミの特徴。「プレゼンを1週間で用意してくるように!」と課題を出されるなど、スピーディに準備をしなくてはいけない場面もありますが、限られた時間で資料を作成する力が育ちました。また、私は元々発表が苦手で「失敗しないように」と思うあまり、1・2年次のころはプレゼンが資料を読み上げるだけで終わってしまいがちでした。でも、ゼミで経験を積んだことで発表への苦手意識が軽減。最低限の資料は用意しつつ、みんなの顔を見ながら話を展開したり、アドリブで質問に答えたりできるようになり、自信がついたと思います。
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楽しむときは楽しみ、学ぶときは学ぶ、メリハリのあるゼミ。
ゼミ紹介にあたって先輩方が生き生きと自分たちの活動を紹介されていて、あたたかい雰囲気を感じたので、福島ゼミに入りました。3年次から長く一緒にいるので、仲間同士の絆も深く、みんなで季節のイベントを楽しむ機会も多いです。アルバイトや就職活動時の経験をきっかけに「女性のキャリア」のあり方を考える機会が増えたことから、現在は映画『マイ・インターン』を題材にして、アメリカや日本における女性の生き方を研究中。女性と仕事、家庭などの観点から卒業研究を行うことは、これから歩んでいく自分自身の人生にも役立つ視点を与えてくれる経験になるだろうと考えています。
3年次生
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- 4月〜5月
- ジュニアセミナーで課題となる映画を視聴。時代・文化背景を掘り下げたプレゼンを行う。
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- 6月〜7月
- 19世紀アメリカ文学を読み、さまざまな観点から考察。
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- 8月
- ゼミ合宿。
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- 9月〜1月
- 19世紀アメリカとジェンダーを柱として、映画や作品を分析し、レポートやプレゼンを作成・発表。ゼミ動画やゼミ冊子の作製も行う。
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- 1月末
- 半日ゼミ合宿。
4年次生
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- 3月〜6月
- シニアセミナーがスタート。卒業論文のテーマ選定、ポスターセッションの準備。作品への考察を深めながら、参考文献を収集する。
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- 7月
- ポスターセッション。卒論序章から一生までの草稿執筆。
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- 9月
- ゼミ合宿。
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- 10月〜12月
- 卒業論文の執筆を継続。EVE祭(学園祭)でのゼミ展示。
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- 1月
- 卒業論文提出。
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- 3月
- 卒業
- 学芸学部 音楽学科 Department of Music
- 学芸学部 メディア創造学科 Department of Media
- 学芸学部 国際教養学科 Department of International Studies
- 現代社会学部 社会システム学科 Department of Social System Studies
- 現代社会学部 現代こども学科 Department of Childhood Studies
- 薬学部 医療薬学科 Department of Clinical Pharmacy
- 看護学部 看護学科 Department of Nursing
- 表象文化学部 英語英文学科 Department of English
- 表象文化学部 日本語日本文学科 Department of Japanese Language and Literature
- 生活科学部 人間生活学科 Department of Human Life Studies
- 生活科学部 食物栄養科学科 Department of Food Studies Human and Nutrition