医療薬学科 薬理学研究室 Faculty of Pharmaceutical Sciences | Department of Clinical Pharmacy
アセチルコリンと情報の伝わり方を深掘りし、
ヒトの体の内部で起こる現象を解明。
数多くの物質が相互に作用し合うことで、成り立っている私たちの体。数えきれないほどの物質が、体内でどのように働き、どのような生理現象が起きているのか。そういった現象のメカニズムを明らかにしていくのが、薬理学研究室の目標です。研究室ではマウスや培養した細胞を用いながら、主にアセチルコリンと体を守る仕組みに関する実験を実施。完治が難しいとされている病気の治療に役立つような新発見をめざして、研究に取り組んでいます。
Teacher Profile
藤井 健志 教授 Professor Maekawa Keiko
病気が起こる仕組み、医薬品と体との間の相互作用を解明するために、最先端の技術を用いて、分子レベルから個体レベルまでの研究を進め、薬物治療の基盤を確立することを目指す。所属する学生には、どんな小さなことでよいので、「自分が初めて発見した」という経験をしてほしいと願って研究室を運営している。
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先生や先輩の丁寧な指導のもと、
半年かけて、じっくりと実験スキルを習得。薬理学研究室で卒論を執筆するために必須となるのが、実験をひとりで完遂するスキルと知識。そのため研究室では、3年次の秋学期いっぱいを実験手技の習得に費やします。学生たちが最初にトライするのは、実験のアシスタント。先輩の実験を間近で見ながら、器具の取り扱い方法や、分析結果の見方、パソコンの操作方法などを学びます。また研究室では、アセチルコリンやタンパク質に関する知見を深めるため、同時進行で講義形式の授業も実施されます。実験計画を自ら立て、段取りよく遂行する実践力は先輩から、それを下支えする知識を先生から。学生たちは技術と知識を同時に受け取りながら、研究者としての独り立ちをめざしていきます。
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長期にわたる実験で身に付く、
揺らぎない計画力と忍耐力。4年次生になって本格的な研究が始まったら、学生たちは「細胞チーム」と「マウスチーム」に分かれて実験を行っていきます。アプローチこそ違いますが、どちらのチームにも共通するのは「毎日実験を行い、その積み重ねが結果につながる」という点。細胞の培養に失敗したり、マウスに想定通りの変化が起こらなかったり。思い通りにならなかったとしても、学生たちはその原因を徹底的に探り、へこたれることなくアタックを続けます。4〜6年次まで続く長い実験期間のなかで、多くの壁を乗り越える。この経験が、学生たちのなかに見通しを立てて的確に動く計画力と、地道な努力を結果につなげる忍耐力を育んでいくのです。
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研究も、試験も、実習も。
全力投球できるのは、仲間がいるから。薬理学研究室に所属する学生のほとんどが薬剤師をめざしているため、OSCEやCBTなどの試験勉強、各種実習に向けた準備、国家試験対策も日々の研究と並行して行う必要があります。このときに発揮されるのが、3年半という長い研究室生活を通して育まれるチームワークです。実験がひと段落しても研究室に残り、みんなで勉強するのが薬理学研究室の日常。誰が決めたわけでもなく、全員が自発的に勉強に向き合い、みんなで頑張るという姿勢が自然に根付いています。実験を通して個人の力を伸ばしつつ、薬剤師という共通の夢に向かってみんなで突き進む。一生懸命になることが当たり前の空気感が、学生たちの成長の糧となっています。
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苦手を乗り越え、自分の意見を表現できるようになった。
それぞれの学生が専門的なテーマに基づいて研究を進めている点が、薬理学研究室の特徴。知識の幅や深さに個人差があるため、研究の進捗や考察を発表する際には、その分野を専門としない仲間でも分かるよう、噛み砕いて伝えないといけないですし、どんな質問が飛んできてもしっかりと自分の言葉で回答する必要があります。自分の言葉で、相手に考えを伝える。この経験を何度も重ねるうちに、少しずつ自分の意見に自信を持てるようになりました。この変化は、元々人前で話すことが大の苦手だった自分にとって、大きな成長。薬理学研究室に入らなければ得られなかった力だと思っています。
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高め合える仲間とともに、何倍もの速度で成長できる。
薬剤師になるために、しっかり勉強に取り組める環境に身を置きたい。そう思って薬理学研究室を選びました。実験、授業、実習、試験対策など、やるべきことが多くて毎日とても忙しいのですが、頑張っている仲間を見ると「私もやらなきゃ!」と、前向きな気持ちになれるのでありがたいです。実験の方法や薬学の知識をメンバー同士で話し合うことで、得た知識が一段深い理解に変わっていくことも、みんなで勉強に取り組むメリット。卒業論文の完成やその後に控えている国家試験合格に向けて、これからもメンバー同士で切磋琢磨し合いながら一日一日を大切に過ごしていきたいです。
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「実験を楽しもう!」。その一言が、前を向くきっかけに。
薬理学研究室で取り組んでいる研究テーマは非常に専門性が高いため、配属直後は先生の話についていけなかったり、実験がうまくいかなかったりして、悩んだ時期もありました。そんなときに藤井先生がくれたのは「結果は出なくてもいいよ。とにかく実験を楽しもう!」という言葉。その言葉に背中を押され、現在は難病に指定されている「クローン病」のメカニズム分析をテーマに、楽しみながら研究に取り組めています。自分の研究が、近い将来誰かの病気を治す発見につながるかもしれない。そんな大きな可能性を感じながら実験に向き合えるのが、この研究室ならではの魅力だと思います。
3年次生
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- 8〜1月
- ゼミ配属。実験の基礎知識・技術を学ぶ
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- 2月
- 卒論テーマの決定
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- 3月
- 実験を開始
4年次生
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- 4〜3月
- 実験を進めつつ、1月にはOSCEやCBTを受験
5年次生
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- 4〜3月
- 実験を進めつつ、病院実習や薬局実習に参加
6年次生
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- 4〜5月
- 卒業論文の執筆、草稿・概要・要旨の提出
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- 6〜7月
- 卒業論文の発表・提出
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- 8〜2月
- 国家試験に向けた対策を行う
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- 3月
- 卒業
- 学芸学部 音楽学科 Department of Music
- 学芸学部 メディア創造学科 Department of Media
- 学芸学部 国際教養学科 Department of International Studies
- 現代社会学部 社会システム学科 Department of Social System Studies
- 現代社会学部 現代こども学科 Department of Childhood Studies
- 薬学部 医療薬学科 Department of Clinical Pharmacy
- 看護学部 看護学科 Department of Nursing
- 表象文化学部 英語英文学科 Department of English
- 表象文化学部 日本語日本文学科 Department of Japanese Language and Literature
- 生活科学部 人間生活学科 Department of Human Life Studies
- 生活科学部 食物栄養科学科 Department of Food Studies Human and Nutrition