音楽療法室フロイデ開設

2012/06/05

濱谷 紀子 (学芸学部 音楽学科特任教授)

15年ほど関わってきた香川の地に、念願の音楽療法が自由に行える場所ができた。地域で障がいのある子ども達や成人と音楽活動や音楽療法を実践してきた方々には、ようやく拠点ができた。なにより、借り会場を転々とし、そのたびに混乱をして落ち着かなかった子どもにとっては、大きな心の拠り所となるだろう。この療法室は、障がい児を持つ保護者が中心となって作った施設の一角にある。その保護者は我が子が音楽療法を受けてきて、その良さを確信してくださり、今回の快挙となったのである。そして、活動を支えてきた地域の音楽関係者の大きな寄付や助力ももちろんあった。グランドピアノや機材、楽器も揃った。音楽療法だけでなく、同じグループの音楽活動の一つである「さぬき太鼓」の活動も含めて、講演やコンサートも展開できるであろう。

本学の音楽療法コースの卒業生も何人かこの活動に加わっている。若い音楽療法士達が地域で地道に活躍する先達と共に質を高めていってほしいと願う。