ブックタイトル同志社看護 第4巻2019年

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概要

同志社看護 第4巻2019年

大学院看護学研究科看護学専攻(修士課程)の開設3.看護学研究科の目指すもの同志社女子大学の大学院学則において「同志社女子大学大学院は,立学の精神に基づき学部の教育の基礎のうえに,学術の理論および応用を教授研究し,精深な学識と研究能力を養い,文化の進展に寄与する女性の育成を目的とする。(第1条)」そして,「本大学院に修士課程および博士課程を置く。修士課程は,広い視野に立って精深な学識を授け,専攻分野における研究能力またはこれに加えて高度の専門性が求められる職業を担うための卓越した能力を培うことを目的とする。・・・(第2条)」と規定されている。その上に立って,看護学研究科では,看護実践力を備えた「質の高い看護職者」の養成を行う看護学部を母体とし,学部での教育・研究をより一層発展させることにより,医療・医学のめざましい進歩と医療技術の高度化,人々の医療に対するニーズの多様化等,社会・医療をめぐる環境の大きな変化に対応できる人材を養成し,日本の保健・医療・福祉分野の発展と充実に寄与することを教育の理念としている。そして,本研究科の目的は,看護学研究分野と助産学実践分野を軸に,理論と方法論に基づいた教育と研究,エビデンスとナラティヴに基づいたヒューマンケアを行える高度な実践能力,健康と福祉の向上そして看護学の発展に貢献できる人材を育成することである。すなわち,様々な健康レベルにある人々が,豊かで健やかな生活を確かに送れるように,より質の高い健康支援を実践するための理論と方法論の構築をめざし,エビデンスとナラティヴに基づいたヒューマンケアを行うことのできる高度な実践能力,すなわち,看護実践の場で生じている課題について論理的思考に基づいた解決方法を探究することができ,看護実践や教育・研究活動に対して積極的に取り組み,継続的な自己研鑽ができる人材育成を目指しているのである。1)看護研究科のディプロマ・ポリシー看護学研究科では,全学共通の学位授与の方針に基づき,知識・理解,関心・意欲・態度,表現・技能・能力に関してのディプロマ・ポリシーを定め,次の基準に達している者に修士(看護学)の学位を授与する。・専門領域における看護実践の発展に貢献できる広範かつ深い知識と理解力を修得している【知識・理解】。・看護学の発展と探究や健康・福祉の向上のために,主体的かつ継続的に課題解決に取り組む態度を有している【関心・意欲・態度】。・専門職としての高度な職業倫理を有し,看護実践能力を向上しようとする意欲を有している【関心・意欲・態度】。・理論と実践を統合して看護現象を探求できる基礎的な研究能力を有している【表現・技能・能力】。・エビデンスとナラティヴを統合できる看護実践能力を有している【表現・技能・能力】。・助産学実践分野を履修する学生は,助産師として,周産期医療での高度な実践能力を有している【表現・技能・能力】。2)看護学研究科の教育課程看護学研究科におけるディプロマ・ポリシーの達成のために,カリキュラム・ポリシーを定め,それに基づき教育課程を設定した。看護学研究科の教育課程は,大きくは専門科目の研究を深める上で基盤となる科目や看護学の発展の基礎となる「共通科目」と専門領域における知識・技術を修得する「専門科目」,研究倫理に関する理解を深め,専門科目の履修で明確になった研究課題を,研究のプロセスを経て研究論文としてまとめる「特別研究」に区分している。専門科目は「看護学研究科目」と「助産学実践科目」で編成した。さらに,「看護学研究科目」では,「臨床看護学領域」,「広域看護学領域」の2領域に分けて,成人看護学,ウイメンズヘルス,高齢者・在宅看護学,公衆衛生看護学の専門領域における最新の知見や動向に関する理解を深める科目を配置した。ここでの学修を通して,看護現3