ブックタイトル同志社看護 第3巻
- ページ
- 23/56
このページは 同志社看護 第3巻 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 同志社看護 第3巻 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
同志社看護 第3巻
看護学生の観察時のアセスメント力を視覚情報から可視化する試みであった。点滴と酸素・吸引の移動領域について,双方向を足すと酸素・吸引と顔が43回と最も多く,点滴と膀胱留置カテーテルは38回,酸素・吸引と床頭台23回,点滴と酸素・吸引21回,点滴と顔18回であった。5名または4名が移動させていた領域間の移動を図3に示す。点滴と膀胱留置カテーテル,点滴とナースコール,点滴と酸素・吸引,点滴と顔,酸素・吸引と顔,酸素・吸引と床頭台は双方向に領域間を移動していた。また,ティッシュ・ゴミ袋から床頭台へ4名の学生が移動していた。「確実な酸素量投与する技術」「チューブのからみをなくす」「吸引技術」を必要な援助としていた。3)床頭台領域床頭台領域では,「床頭台に吸引のチューブがある」「床頭台が微妙な位置にある」ことに気づき,「吸引が必要な患者の可能性がある」「痰が詰まることが多い患者さん」「処置しにくい,患者も必要なものをとりにくい」と考え,「口腔内を傷つけないような吸引技術の提供」「環境整備」を必要な援助としていた。6.観察期待領域別記述内容(表6)5名の学生が「気づいたこと」として記述した内容の合計は、50で平均10(7~12)であった。1)点滴領域点滴領域では,「点滴している」「ブドウ糖が投与されている」「輸液ポンプみたいなのがある」「左手の甲にチューブがついている」ことに気づき,「針が抜けていないか,出血していないかをみる」「点滴が終わったら新しいものにとりかえる」「栄養バランスが崩れているのか,経口栄養摂取ができていないのか」と考え,「輸液管理」「確実な点滴管理とルートの確保」「栄養状態の観察:Alb,TP,etc」を必要な援助としていた。2)酸素吸引領域酸素吸引領域では,「酸素吸入している」「酸素チューブが少しからまっている」「吸引道具があった」ことに気づき,「酸素が必要な状態である」「酸素がちゃんといき届いているか」「吸引が必要な患者である」と考え,「酸素の設定」「息苦しくないかなど聞く,肺の音聴く」4)顔領域顔領域では,「目がみひらいている」「服が少しはだけている」ことに気づき,「意識レベルの確認」「更衣整える」を必要な援助としていた。5)膀胱留置カテーテル領域膀胱留置カテーテル領域では,「尿カテーテルが入っている」「尿パックに尿がたまっている」ことに気づき,「ちゃんと尿がでているか,抜けていないか」「感染リスクがある」と考え,「尿量・色の確認」「尿路感染にならないよう,尿道の清潔を保つ:陰洗」を必要な援助としていた。6)ティッシュ・ゴミ袋領域ティッシュ・ゴミ袋領域では,「ティッシュが置いてある」「ティッシュのゴミが袋にいっぱいである」ことに気づき,「痰や鼻水がよくでる患者さん」「ベッドのところにゴミが入った袋があるから不潔」と考え,「環境整備をし,患者さんの手の届くところにティッシュを置く」「環境整備」を必要な援助としていた。図3 5名または4名が移動していた領域間の移動17