ブックタイトル同志社看護 第2巻
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同志社看護 第2巻
3つ目にSPの活躍の場を拡大することである。現在,本学部でのSPは看護OSCEにおける参画にとどまっているが,他大学では演習や講義等での参画の報告も多数みられる。今後本学部でも,SPを地域住民による教育支援ボランティアと位置づけ,講義・演習におけるアクティブ・ラーニングへの参加やプラクティカルサポートセンター(注)における学生の看護技術自己学習時の模擬患者としての協力等を企画中である。看護OSCEでは,決められた状況設定での助言にとどまってしまうことや年1回の実施であるため,地域住民の力を十分に生かせている状況とは言えず,今後は教育支援ボランティアとして地域住民の活躍の場を広げ,学生が地域住民の生の声や生活を知ることで,看護の対象としての患者および家族をより深く理解し,対象者の思いに寄り添った看護を学んでいくことに役立つと考える。また,地域住民の参加により,学生は演習やプラクティカルサポートセンターにおける自己学習においても臨床により近いリアリティ感や,緊張感をもって臨むことができると考える。本学部におけるSP養成の取り組みも2年目になり,登録SP数も45名を超えた。今後も学生の看護実践能力の向上と,地域貢献の両面から,効果的な地域住民参画型教育を実践していきたいと考える。注)プラクティカルサポートセンター;学生,教職員,地域医療従事者の臨床技能の習得・向上を推進することを目的として設置された。主な事業内容は,1臨床技能の習得支援に関する事業,2保健医療福祉における協働と連携に関する事業等である。文献本田多美枝,上村朋子(2009):看護基礎教育における模擬患者参加型教育方法の実態に関する文献的考察―教育の特徴および効果,課題に着目して―.日本赤十字九州国際看護大学IRR.7:67-77.堀込由紀,及川秀子,小西美里他(2015):看護基礎教育におけるOSCE導入に関する検討:全国看護系大学のOSCE導入の現状調査.日本看護学会論文集,看護教育.45:47-50.今井忠則,山川百合子,間中麻耶他(2008):地域中高年者が社会貢献性のある役割を新たに獲得することによる健康関連QOLの変化―予備的検討―.茨城県立医療大学紀要.13:83-90.井上京子,山田香,南雲美代子他(2012):当大学看護学科における模擬患者参加型授業の実際.山形保健医療研究.15:33-43.加悦美恵,安陪等思,藤野浩(2008):医学科・看護学科共同でのSP養成の現状解析と今後の方向性―Advanced OSCEにおける学生SPとの対比―.久留米医学会雑誌.71:199-207.鹿島英子,吉村牧子,吉本和樹他(2014):高齢者SP(Simulated Patient)養成の課題.関西医療大学紀要.8:20-26.中村惠子(2011):看護OSCE(第1版).東京:メヂカルフレンド社.岡山寧子(2016):同志社と看護学教育~学士課程でいかに看護専門職を育成するのか~.同志社看護.1:1-8.小澤芳子,中村Thomas裕美,後藤桂他(2011):学内演習に参加する高齢模擬患者の養成プログラムの評価.医学教育.42(4):225-228.植村研一(1998):Simulated Patient.医学教育.19(3):218-221.山本直美,伊藤朗子,冨澤理恵他(2015):看護技術教育のための模擬患者(Simulated Patient:SP)養成の実際.千里金蘭大学紀要.12:151-160.44