ブックタイトル同志社看護 第2巻

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概要

同志社看護 第2巻

7.真実性の確保インタビューデータは整形外科患者のインタビュー経験者1名が一貫して収集した。分析過程においては,質的研究の経験者および急性期看護の研究者とデータの解釈のプロセスを明らかにしながら実施し,研究者間での意見の一致をみるまで繰り返し検討した。8.倫理的配慮本研究は,香川大学医学部倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号:平成25-086)。A病院整形外科病棟看護師長から紹介された患者に対し,研究の意義・目的・方法,研究参加の任意性と中断の自由,中断した場合でも診療上の不利益がないこと,プライバシーや個人情報の保護,データの管理と匿名性の厳守,診療録の閲覧,研究結果の公表方法等について研究者が文書と口頭で説明し,同意書に署名を得た。面接は対象者の体調を考慮し,負担とならないように十分注意した。なお,得られたデータは連結可能匿名化で処理をした。Ⅲ.結果1.対象者の概要頸椎固定装具装着患者(以下,頸椎手術患者)は男性7名,女性2名の計9名で,平均年齢は67.6歳(57~76歳),頸椎固定装具の種類はオルソーカラー8名,UDブレース1名であった(表2)。頸椎手術患者のインタビューの平均時間は29.7分であった。腰椎固定装具装着患者(以下,腰椎手術患者)は男性4名,女性5名の計9名で,平均年齢は64.9歳(54~77歳),腰椎固定装具の種類はエクセリットハードコルセット5名,ダーメンコルセット4名であった(表3)。腰椎手術患者のインタビュー平均時間は27.1分であった。2.頸椎手術患者の入院中の日常生活動作における体験入院中の日常生活に関する記述は235件で,これらの要約的内容分析により48コードが得られた。これらは意味の類似性から24のサブカテゴリーに集約され,さらに8つのカテゴリーに分類された(表4)。カテゴ表2頸椎固定装具装着患者の概要表2頸椎固定装具装着患者の概要ID年齢性別診断名術式現在の症状固定装具の種類入院期間(日)A 50歳代男性頸椎症性脊髄症椎弓切除術なしオルソカラー26B 60歳代男性頸椎症性脊髄症椎弓切除術疼痛:両肩痺れ:両手指オルソカラー22C 60歳代男性頸椎症性脊髄症椎弓切除術疼痛・痺れ・知覚障害:左前腕オルソカラー18D 60歳代男性頸椎症性脊髄症椎弓切除術痺れ:左上肢オルソカラー21E60歳代女性頸椎症性脊髄症椎弓切除術知覚障害:両手指、両膝~末梢オルソカラー24F70歳代男性頸椎症性筋萎縮症椎弓切除術疼痛:左肩(左上肢挙上不可)痺れ:左足底知覚障害:左下腿外側~末梢オルソカラー14G 70歳代男性頸椎後縦靭帯骨化症椎弓切除術痺れ:両上肢オルソカラー20H 70歳代男性頸椎後縦靭帯骨化症椎弓切除術巧緻障害オルソカラー28I 70歳代女性頸椎後縦靭帯骨化症椎弓切除術痺れ:左手関節~末梢、左下肢UDブレース・オルソカラー57表3腰椎固定装具装着患者の概要ID年齢性別診断名術式現在の症状固定装具の種類入院期間(日)J50歳代女性腰部脊柱管狭窄症エクセリットハードコルセッ後方固定術・椎弓切除術痺れ:右下腿外側~足背腰椎変性すべりト33K50歳代女性腰部脊柱管狭窄症後方固定術なしエクセリットハードコルセット26L60歳代男性腰部脊柱管狭窄症椎弓形成術疼痛:右臀部痺れ:左下肢知覚障害:左下肢外側、両足底ダーメンコルセット14M 60歳代男性腰椎椎間板ヘルニアヘルニア摘出術なしダーメンコルセット18N 60歳代男性腰部脊柱管狭窄症椎弓切除術疼痛:両鼠頚部ダーメンコルセット28O 60歳代女性腰椎変形性側弯症腰部脊柱管狭窄症後方固定術P 60歳代女性腰部脊柱管狭窄症椎弓切除術痺れ・知覚障害:両足底、両2~4趾疼痛:両足関節~末梢痺れ:両足関節~末梢Q 70歳代男性腰部脊柱管狭窄症後方固定術・椎弓切除術痺れ:両下腿外側~末梢R 70歳代女性腰部脊柱管狭窄症L5分離すべり後方固定術表3腰椎固定装具装着患者の概要痺れ:右大腿部エクセリットハードコルセット34ダーメンコルセット18エクセリットハードコルセットエクセリットハードコルセット29-22