DOSHISHA WOMEN’S COLLEGE LABORATORY MAGAZINE
Lab mag. ゼミの学びを知るWeb Magazine

英詩の朗読を通し、
英語の本質を理解する。

辻英子 ゼミ
表象文化学部英語英文学科

Lab mag. Doshisha Woman’s College of Liberal Arts | Seminar Introduction

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Laboratory Profile -ゼミについて

英語英文学科 辻英子ゼミ Faculty of culture and representation | Department of English

読み上げ、表現することで、
本当の英語を知る。

辻ゼミの特徴は、なんといっても英米詩の朗読に重点を置く姿勢です。学生たちは課題の英米詩を事前に分析したうえで授業に臨み、グループごとに詩を朗読。ディスカッションを通じて、作者の意図を細やかに紐解いていきます。詩を分析し、作者の想いを深く考える経験を繰り返すことで、学生たちは机上で学ぶ “二次元的な英語力”を超えた、体験としての“三次元的な英語力”を身につけていきます。

Teacher Profile

辻 英子 准教授 Associate Professor Tsuji Hideko

同志社女子大学在学中に経験した「Shakespeare Production」で英語の演劇や詩の魅力を知り、シェイクスピアの演劇論、劇作法をテーマに研究を行うように。研究室では16世紀〜現代の英米詩を題材に、詩の朗読と考察を通して、英語を話すにあたっての正しい発音・リズムを学ぶことや、作者が表現に込めた感情・意図を読み解く力の獲得をめざす。「Shakespeare Production」の指導も担当。

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辻准教授が語る
同志社女子大学の学びについて dwcla TALK

What’s Lab Can Do? どんなことをするの?

  • Lab CAN 1 実践的な音声表現研究によって、
    正しい英語発音を習得。

    ゼミで主に取り上げられているのは、シェイクスピア、ブレイク、ワーズワース、キーツ、テニスンなど、エリザベス朝からヴィクトリア時代までの代表的な詩人の作品です。学生たちは先生から提示された詩を事前に予習し、発音などを練習したうえで授業に参加します。授業の形式は主にグループワーク。詩に込められた意図や、発音・リズムなどについての考えをグループごとに話し合って、結論をまとめたうえで、考察結果の発表と朗読を行います。朗読にあたっては、発音やアクセントポイント、ことばの強弱など、先生から細やかにアドバイスが入ります。学生たちは指摘された点を調整しながら朗読を繰り返し、英語による正しい音声表現のスキルを磨いていきます。

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  • Lab CAN 2 詩の朗読を通じて、
    英会話への不安も払拭。

    朗読においては発音やリズムの正しさはもちろん、作者が詩に込めた感情を理解し、想いを乗せて読み上げることがとても重要になってきます。学生たちは、喜びや悲しみ、愛、死など、詩に込められた作者の想いを朗読というかたちで体現します。これによって、「英語をうまく話す自信がない」「英語で感情を表現するのは恥ずかしい」といった、発話に対する苦手意識をなくしていくことも、この授業の狙いのひとつです。ゼミで詩を朗読するうちに英会話への不安感がなくなった、というゼミ生も多いのだそうです。

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  • Lab CAN 3 詩の世界観に潜り、
    文章を吟味する力を高める。

    詩は文字数が非常に少ない文章表現。だからこそ、その本質を理解するためには文章全体の主題を捉えるだけでなく、構成要素である一単語一単語に潜んだ作者の意図にまで視野を広げ、考察を深めて行く必要があります。学生たちは毎週課題に向き合うことで、「やわらかい音感の単語を選んで、あえて余韻を残している」「同じ単語を使っているが前後の文章を踏まえて読むと意味が変化している」など、英語表現を深い視点で理解する力を習得。この力を生かして、題材として選んだ詩を言語学、歴史、文化などあらゆる視点から分析し、卒業論文を書き上げます。

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  • Lab CAN 4 あたたかな雰囲気のなかで、
    人生に役立つ知見と
    積極性を得る。

    詩の朗読にあたっては、初めは気恥ずかしさを感じるゼミ生も多いのだとか。しかし回を重ね、仲間がのびのびと詩を表現している姿を見ることで、感情を込めて表現することへの抵抗感が消えていきます。この経験を通じ、ゼミ生たちは人前で話す度胸や、自分の意見を主張する積極性を養っていくのです。また授業の始めに辻先生から「人生の教訓」についての話があるのも、ゼミの特徴のひとつ。「常に全力投球ではなく余力を残して頑張ること。そうすれば失敗したり、間違えたりしてしまっても、引き返して進む方向を調整できる」といった、先生の話す教訓から、学生たちは将来も役に立つ、人として大切な知見を得ています。

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Voice - Seminar Student Interview - ゼミ生インタビュー

  • VOICE 01 VOICE 01

    詩人の心の奥底にある感情を、詩を通じて見つめる。

    詩という題材に惹かれてこのゼミに所属することを決めました。授業を通して詩と向き合う経験を重ねるうちに感じるようになったのは、ふたつの詩を比較検討しながら読み解くおもしろさ。例えば同じ「カッコウ」をテーマにした詩であっても、ウィリアム・ワーズワースは自分の幼少期に思いを馳せ、トマス・ハーディは季節の移ろいを表現している、といった風に込められている感情が異なります。詩の朗読で養った表現者の意図を考え抜く力を生かして、微細な詩人の心の動きに共鳴し、英米詩の魅力を余すところなく受け取っていきたいです。

  • VOICE 02 VOICE 02

    大好きな詩を通じて、英語と
    より深い感覚で付き合える。

    元々、萩原朔太郎などの作品が好きだった私。学科の友人から「詩が好きなら辻ゼミに入るといいよ!」と勧められたことをきっかけに、このゼミを選びました。詩人たちは、限られた文字数のなかで自分の想いを表現しようと全力を尽くしています。ならば私も、その想いをしっかりと受け止めたい。授業にあたっては、そんな気持ちを大切に、詩の内容を吟味するよう心がけています。「作者はなぜこの単語を選んだんだろう?」「なぜ余韻が残る響きを持たせているんだろう?」。こういった疑問を大切にしながら詩を読み解くことで、これまで以上に言葉と向き合う時間を楽しめるようになりました。

  • VOICE 03 VOICE 03

    詩の読解を通して養う、
    想像力と発想力。

    辻先生は、私たちの発言を絶対に否定せずに受け止め、それを発展させるアドバイスをくださる方。メンバーも穏やかで楽しい人ばかりなので、授業はいつも和気あいあいとしています。「解釈が人と違っていてもいいから、詩に対する自分の考えをしっかりと持ちなさい」そんな辻先生のあたたかな指導を受けるうちに、私は詩を「ことばによる芸術作品」だと感じるようになりました。芸術は見る人によって解釈が分かれるものであり、それを読み解くということは、答えが無い問題に向き合うようなもの。だからこそ自由に想像の羽を広げ、豊かな発想力を磨いていける題材だと考えています。

  • VOICE 04 VOICE 04

    朗読を楽しむうちに、英語を話すことを楽しめるように。

    「詩」という題材に新鮮さを感じてこのゼミに入り、今では英米詩のおもしろさにすっかりはまっています。特に詩を実際に声に出して読む、という体験は私に多くのことを気づかせてくれました。語り手は男性か女性か、作者は悲しいのか嬉しいのか……。詩のベースとなる情報まで理解しようとするのは、朗読を通じて詩を演じる必要があるからこそ。はじめは英語で感情を表現するなんて恥ずかしい、と思っていたのですが、毎週朗読を行ううちに、段々と楽しめるようになりました。このゼミに入ったことで、人前で話すことが怖くなくなり、英会話に対する自信と実力が育ったと感じています。

Album ゼミの日常風景を、のぞいてみよう!

Calendar スケジュール

3年次生

  • 4月
    ゼミ配属。オリエンテーション
  • 5月〜1月
    詩の分析・朗読およびレポート作成

4年次生

  • 4月〜
    文献調査および卒業論文執筆 開始
  • 7月
    ポスターセッション 中間発表
  • 12月
    卒業論文提出
  • 1月
    卒業研究発表会
  • 3月
    卒業