第3回フィジカルアセスメントベーシックセミナーを開催しました。

2015/09/13

 超高齢化社会の到来を見据え、日本の医療行政は在宅医療へとシフトしております。薬剤師はその流れを受け、医師、看護師と共に共同して在宅医療へ参画するよう求められています。しかし、現在の薬剤師が在宅医療を実施する上で必要となるスキルを修得しているかと言えば、そうとは言えないのが現状で、在宅医療に必要な知識・技術・態度を身に着けながら実務にあたらなければならない状況です。
 そこで、本学薬学部では薬学会憩水会および看護学部と共催で薬剤師のスキルアップのための卒後教育講座として、本学卒業の薬剤師や本学以外の地域の薬剤師に向けて本講座を提供しています。今回は第3回目として本学卒業の薬剤師、地域の本学卒業以外の薬剤師25名が参加して実施されました。在宅医療に必要なスキルとして、バイタルサイン(体温、血圧、脈拍、呼吸)の取り方、聴診器を使った聴診法などについて、基本的なスキルの習得を本学蒼苑館にあるプラクティカル・サポートセンターで行いました。
 在宅業務で薬剤師が行うバイタルサインの取得は、薬物治療におけるフィジカルアセスメントにつなげるものであり、異常を発見することが第1の目的です。取得したバイタルサインが、いつもと違うと判断したとき、現在行われている薬物治療のどこに問題があるのかを発見し解決できるようになることが目標となります。そのため、本学薬学部では、ベーシックセミナーを継続して開催すると同時に、具体的な症例を考えるアドバンスドセミナーを実施する予定にしています。