<特別講義>大学卒業後 保育園で管理栄養士として活躍されている、杉本つかさ氏による特別講義

2018/10/10

2018年10月10日、食物栄養科学科管理栄養士専攻の特別講義が開催され、管理栄養士専攻の1年次~4年次および大学院の学生約230名が参加しました。 
今回は本学の卒業生で、保育園での管理栄養士としてお勤めになられている杉本つかさ先生をお招きして、「保育園栄養士のやりがいって?」と題して特別講義を行いました。

 先生が管理栄養士を目指されたきっかけや管理栄養士としての職場を選択した理由を、お母様からのアドバイスや、大学での臨地校外実習が大変役に立ったことなど具体的に学生時代に遡ってお話いただきました。今では、保育園での給食や行事を通じた食育の取り組みについて、こどもの様子を見ること、発育に合わせた食事形態など観察することの大切さをお話していただく様子から、日々生き生きと楽しみながらお仕事をなさっている姿が印象的でした。また、ご自身の子育てを経験され、働きながら子育てする保護者の視点に立つことができ、自身の子育ての振り返りができるようになったことで、こどもにより共感できると教えてくださいました。

このように、楽しく仕事に取り組んでおられる背景には、保育園の園長先生のご理解や共に園で働く保育士の方、保護者の方、こどもたちと信頼関係を築いておられることがありました。日々の一つ一つの仕事をきちんとこなし、保育園で共に働く他職種の方の考え方を理解することや日ごろからコミュニケーションを取ることを心がけておられることが、杉本先生の仕事に対して周囲の理解・協力を得られているのだということがよくわかりました。

また杉本先生は日ごろからこどもたちの様子をじっくりと観察しておられ、年齢に応じてクッキングに挑戦させてこどもたちにできる自信をつけさせるなど、しっかり人を見ることができるからこそ、いろいろなアイディアや取り組みを考えることができるのだと改めて教えていただきました。

こどもの『おいしい!』が何よりのやりがいとなり、自身の子育てと並行してこどもたちを見ていくことでこどもへの理解が深まり、食べることで身体も心も大きく育っていくこどもたちの成長に関われることが、この仕事の面白さだと感じています。と伝えていただきました。

お仕事に真摯に向き合い、謙虚な態度でこどもたちの成長を面白がりながら取り組まれている姿に、これから社会人として働く学生たちは感銘を受けたようでした。

講演後には、会場から保育園での人気メニューや、現場で気をつけてきたこと、これからの新人管理栄養士への助言など質問があり、自分のできないことを素直に相談して、周りからの協力をお願いすることが大切だと教えていただきました。最後には、在学生に対して、国家試験を目指して勉強したことがこれからの強みになり、その資格は一生の支えとなると、エールをいただきました。

この講演を通して、家庭を持ち、仕事と家事・育児のバランスをとっておられる姿は、これから社会に出て仕事をする学生にとってもおおいに参考になったことでしょう。