FDreport_vol16
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Faculty Development 川崎清史先生、インタビューありがとうございました。 Q:その他、大学院教育について先生のお考えをお聞かせください。 A:大学院教育は基本的に個別指導なので、学生によって指導法を変える必要があると思います。そこが大変なところであるけれども楽しいところでもあります。形式的な指導ではなく、愛情のある本音の指導に効果があるので、教員の総合力が試されていると感じます。そこではこれまでの失敗を含めた様々な自分自身の経験が役に立っていると思います。 あとがき: 大学院生は学部生と異なり、設定した研究テーマをどのように進めていくのかということに関し、与えられて行動するのではなく主体的に行動することが求められることは言うまでもありません。加えて、大学院生の研究活動で求められる姿勢には、「この部分がどうなっているのかを知りたい」という突き動かされる探究心を持ち、それについて研究を行った結果、「なるほど、そうだったのか」という理解に対する喜びを得ることの繰り返しが要求されます。今回、川崎清史先生のインタビューを終え、微生物薬品化学研究室では大学院生の研究思考が主体的となるよう日頃からご指導されていることが良くわかりました。特に、学生が「研究とは何か?」との問いに対する答えを自分で持てるようにする指導、研究の進展には理論に裏付けされた美しいストーリーを描くことが大切であり、理論の美しさを学生が感じ取れるような指導が、学生の「研究をやってみたい」との気持ちを継続させ、学生の能動的な研究姿勢や受賞につながるっているものと考えられました。まさに我々大学院教員が共有すべき指導方法であると大変感銘を受けた次第です。 89

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